セミナリー
学習を評価する6


学習を評価する6

マタイ26-28章;マルコ14-16章;ルカ22-24章;ヨハネ13-21章

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Young men and young women attend an early morning seminary class in Argentina.

この課では,新約聖書の研究を通して自分が設定した目標にどれだけ近づけたか,個人的にどう成長したかを自己評価してもらいます。

様々な教授法を用いる。教師が様々な教授法を用いることで,生徒はもっと積極的になることがよくあります。生徒が興味を失った場合や,活動が望ましい結果の達成に役立っていないと思われる場合は,進んで新たな手法を試し,レッスン中に教授法を変更できるよう準備しておいてください。

生徒の準備:生徒に,新約聖書の前半とイエス・キリストの教導の業を研究した経験について深く考えてもらいます。四福音書(マタイ,マルコ,ルカ,ヨハネ)から学んだことや感じた事柄で,自分にとって重要な事柄を準備してくるよう生徒を励まします。

学習活動案

この課では,自分が設定した目標にどれだけ近づけたか,新約聖書の教えをどれくらい説明できるようになったか,福音を実践する姿勢や望み,能力がどのように変化したかを,生徒に自己評価してもらいます。マタイ26-28章;マルコ14-16章;ルカ22-24章;ヨハネ13-21章のクラスの学習では,以下の活動で取り上げた以外の真理を強調したかもしれません。その場合は,クラスで強調した真理を扱う活動に変更するとよいでしょう。

心を尽くして神を愛する

生徒が 22 章と ヨハネ14:15 を研究しながら神への愛について考える機会があったとしたら,この練習は,どのように神に対する愛を育み増し加えたかを,生徒が評価する助けとなるでしょう。

ホワイトボードにハートの形を描きます。一人の生徒に,イエス・キリストについて学んだり感じたりしたことの中で,イエス・キリストに対する愛が深まったことを一つ発表してもらいます。最初の生徒に,二人目の生徒を選び,救い主の好きなところを分かち合うよう勧めます。すべての生徒が発表する機会を得るまで,次の生徒を選んでもらいます。イエス・キリストの好きなところに関する生徒の答えを,ホワイトボードのハートの周りに書きます。

生徒は,次の質問に対する答えについて考える時間を幾らか必要とするかもしれません。生徒に答えを書いてもらい,その後,希望する生徒に発表してもらいます:

  • 天の御父とイエス・キリストがあなたに対して抱いておられる愛についてさらに学ぶことにより,御二方をもっと愛そうという気持ちはどのように高まりましたか。

  • 御二方があなたに対して抱いておられる愛について理解することにより,ほかの人々に対するあなたの愛はどのように深まりましたか。

戒めを守ることによって主に愛を示すよう救い主が教えられたことを思い出してください( ヨハネ14:15 参照)。イエス・キリストは,すべての戒めに従うことによって天の御父に愛を示すことの完全な模範を示されました( ヨハネ14:31 参照)。

ヨハネ14:15 を研究したときに,戒めを守りたいという望みや,そうする動機,つまり理由を学習帳に書いているかもしれません。もしそうであれば,書いたことを見返してください。

時間を取って,生徒に以下の質問について考えてもらいます。生徒に具体的な答えを発表してもらうのは適切ではないかもしれません。しかし,質問に関する概念を分かち合ってもらうとよいかもしれません。

  • 天の御父とイエス・キリストに対する愛を示すために戒めを守りたいという現在の望みと動機について,どのように感じていますか。今の自分の望みと動機を,一年の初めと比べてください。

  • 新約聖書を研究する中で,天の御父とイエス・キリストに対する愛について,どのような変化に気づきましたか。気づいた変化が何かある場合,何がその変化につながったと思いますか。

  • 天の御父とイエス・キリストに対する愛を示したり,増したりするために,ほかに変える必要があると感じることは何かありますか。

イエス・キリストの贖罪—もしそれがなかったなら,どのような人生になっていたでしょうか。

この活動の目的は,イエス・キリストの贖罪に対する理解と必要性を評価する機会を生徒が持つことです。

生徒が答えについて深く考えている間に,次のような絵を見せるとよいでしょう。クラスで絵を用いると,生徒が自分の考えに集中しやすくなります。

イエス・キリストの贖いの犠牲に関して新約聖書から学んだことについて考えてください。イエス・キリストとその贖いの犠牲が,あなた自身にとってどのような意味を持つか,少しの間深く考えてください。もしどちらかがなかったら,自分の人生はどうなっていたかを考えてください。

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Illustration of Jesus praying in the Garden of Gethsemane as he performs the Atonement.

深く考える時間を取った後,次の質問に答えて,あなたの考えを幾つか書き留めてください。答えの中に,意義深い詳細と,イエス・キリストの犠牲についてあなたに影響を与えた聖句を含めてください。

  • 救い主がゲツセマネであなたのために苦しみを受けず,カルバリの十字架上であなたのために亡くなられなかったとしたら,あなたの人生はどう変わっていたでしょうか。

  • イエス・キリストが栄えある復活によって死に打ち勝たれなかったとしたら,あなたの人生はどう変わっていたでしょうか。

  • イエス・キリストの贖いの犠牲がなければ,天の御父の救いの計画はどうなっていたでしょうか。

十分な時間を取った後,これらの質問の答えを生徒に発表してもらいます。生徒がイエス・キリストの必要性をさらに感じ,理解するのを助けるために,次の引用を分かち合うか,ビデオ「イエスのおかげで」(2:42)を見せるとよいでしょう。このビデオは,「マタイ1:18-25;ルカ1:26-35」のレッスン中に見せているかもしれません。ビデオの後,「主のおかげで……」という言葉をホワイトボードに書き,生徒に,自分にとって意義深い答えを空欄に補って文章を完成してもらいます。生徒が救い主の贖罪の必要性を理解するのを助けるために,バラード会長の次の言葉を分かち合うとよいでしょう。

十二使徒定員会会長代理のM ラッセル・バラード会長は,次のように教えています:

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Official portrait of President M. Russell Ballard of the Quorum of the Twelve Apostles, 2004.

「感謝すべきことに,イエス・キリストは勇敢にも古代エルサレムにおいてこの犠牲となられました。しかもイエスは進んでその苦しみを受けられたのです。それはわたしたちすべてが,主に信仰を持ち,罪を悔い改め,正しい神権の権能によってバプテスマを受け,確認の儀式を通して聖霊の清めの賜物を受け,救いに不可欠な他のあらゆる儀式を受けることによって,洗い清められる機会を得るためなのです。主の贖罪がなければ,これらの祝福のどれ一つも得ることはできず,神の前に住むにふさわしくなく,その備えもできないのです。」

M・ラッセル・バラード「贖罪と一人の価値『リアホナ』2004年5月号,85)

イエス・キリストの良い知らせを分かち合う

次の活動は,生徒が四福音書を研究した経験を振り返り,かいつまんで説明するのを助けるためのものです。

イエス・キリストの贖いの犠牲の重要性について考え,ラッセル M・ネルソン大管長の次の言葉を読んでください:

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Official portrait of President Russell M. Nelson taken January 2018.

福音とは『良い知らせ』,すなわち主イエス・キリストとその救いのメッセージです。イエスは福音を,御自身がこの世で遂行した使命と務めの両方と見なしておられました。」

(ラッセル・M・ネルソン「夫婦宣教師と福音『リアホナ』2004年11月号,81)

福音実践アプリに同様の投稿があれば,それを生徒に見せて,生徒が自分の投稿を作成し始めるうえで役立てるとよいでしょう。

イエス・キリストとその神聖な使命について,どのような良い知らせを人々に伝えたいですか。四福音書に記録されているイエス・キリストの生涯と教えに対する認識を広めるために,教会がソーシャルメディアキャンペーンを始めると想像してください。教会はキャンペーンのためにソーシャルメディアに投稿するよう求めています。

イエス・キリストについての良い知らせを説明する短い投稿を書いてください。福音書(マタイ,マルコ,ルカ,ヨハネ)から学んだことの中で,あなたにとって特別で,イエス・キリストをより近くに感じる助けとなってきた事柄について考えてください。例えば,イエスが教えられたこと,イエスが行われた奇跡,たとえ,主が人々とどのように交わられたかを示す物語,主が模範を示された特質,贖いの犠牲,死,復活の一部などを選ぶとよいでしょう。問題がなければ,良い知らせをソーシャルメディアに投稿したり,だれかに伝えたりするとよいでしょう。投稿には以下の内容を含めてください:

  • 投稿の見出しやタイトルを作ります。

  • 救い主の良い知らせがあなたにとってどのような意味があり,救い主をより身近に感じる助けとなっているかを説明します。

  • 福音書(マタイ,マルコ,ルカ,ヨハネ)の特定の聖句を含めてください。

  • あなたの証と,この良い知らせが人々にどのような益をもたらすかについても話してください。

何人かの生徒に,自分の投稿をクラスで見せてもらってもよいでしょう。