インスティテュート
はじめに


はじめに

宗教コース261の「家族歴史の紹介」は,1学期用のコースで,死者の贖いの業に不可欠な福音の教義や原則について学び,また,救いの儀式を先祖の身代わりで行うために必要な情報の見つけ方を学ぶものです。主は啓示の中で,偉大な伝道の業が霊界でも進められていると言われました(教義と聖約138:28-37参照)。この世にいる間に必要な福音の儀式を受けられなかった先祖の名前を探し出すとき,皆さんはこの偉大な業に携わることになります。神殿で身代わりとして,バプテスマを受け,確認を受け,エンダウメントを受け,結び固めを受けることは,また男性の場合,亡くなった男性に代わってメルキゼデク神権を受けることは,皆さんの特権です。このようにして,天の御父の子供たちは皆,キリストのもとへ来て,キリストにあって完全な者となることができるのです。

ウィルフォード・ウッドラフ大管長(1807-1898年)は,死者を贖う業の重要性について,次のように語っています。「わたしは末日聖徒の眼前からとばりが取り去られることを幾度となく望んできました。霊界にいる人類家族の救いのために働いている人々のように,わたしたちが神にかかわることを見たり知ったりできたらと思うのです。というのは,もしそれができるようになれば,この民全体が,もしいたとしてもわずかな例外を除いて,この世の富にかかわることにはことごとく関心を持たなくなり,代わって,民の願いと働きは専ら,死者を贖い,地上にいるわたしたちに託された業と使命を忠実に果たすことに向けられるようになるからです。その結果,わたしたち自身がとばりを越えて,ジョセフや古代の使徒たち,そのほかわたしたちの働きに深い関心をもって天上から見守っている人々と出会う日には,わたしたちは自分の義務を果たしたという満足感に浸るに違いありません。」(The Discourses of Wilford WoodruffG. Homer Durham編〔1946年〕152)

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ユタ州セントジョージ神殿

ユタ州セントジョージ神殿

本書の目的

本書が書かれた目的は,死者の贖いに関する福音の教義と原則を学び,この栄光に満ちた業に参加するためには何ができるのかを学ぶ皆さんを助けることにあります。聖文や末日の預言者たちの言葉を用いながら,救いの計画,贖罪,家族の中心的役割,エリヤの使命,アブラハムの聖約,霊界,そして儀式と聖約の重要性といったことに関連する教義と原則を説明しています。また,救いの儀式を受けることなく亡くなった人々の身代わりに儀式を執り行えるように,家族歴史探求の進め方や神殿活動のために名前を準備する方法も述べられています。

本書の構成

本書の各章は以下の5つの部分で構成されています。

  1. はじめに

  2. 注解

  3. 考えるための質問

  4. 課題の提案

  5. その他の資料

はじめに

各章は,その章の中心的なテーマに焦点を絞った短い紹介で始まります。

注解

多くの場合,研究と熟考のための関連聖句の一覧が「注解」のすぐ下に置かれています。末日の預言者や使徒たちの教えも,扱うテーマに関連した教義や原則を明確にする役割を果たすうえで重要な情報となっています。この注解を慎重に研究し,深く考えるようになると,死者の贖いの業に関して,聖霊によって理解や証を深める機会に数多く恵まれます。十二使徒定員会のラッセル・M・ネルソン長老は,深く考えることから価値ある結果が生まれるとして,次のように断言しています。「皆さんが教義の原則について深く考えて祈るとき,聖霊は皆さんの思いと心に告げてくださるでしょう。」(「聖文の導きに従って生活する」『リアホナ』2001年1月号,21)

考えるための質問

「考えるための質問」は,皆さんが理解できるようになったことを応用する方法について,分析し,よく考えるための助けになります。この質問に対する答えを考えるとき,皆さんは御霊に導かれて,自分が実行し,学ぶことになるある特定のことに思いが行き、それによって,家族歴史の業をさらに進めることになるでしょう。

課題の提案

各章は,個人の応用を促す課題で締めくくられています。この課題に従って活動することは,信仰を働かせ,義にかなった望みを応用する一つの方法です。この課題を行うことで,家族歴史を進める技能が向上し,価値ある目標に到達することができ,続く章でさらに指導を受ける準備ができるようになります。

本書の「考えるための質問」や「課題の提案」を研究するときには,「研究日誌」や「ノート」を活用して,疑問や思いついたこと,目標,印象といったことを記録すると役に立つかもしれません。十二使徒定員会のリチャード・G・スコット長老は,聖霊から受けた思いを書き出しておくよう強く勧めています。「人が五感による理解以上に御霊の導きに頼るようになるのは,心に何かを感じ,それを記録し,それに従うという過程を繰り返すからなのです。」(Helping Others to be Spiritually LedCES symposium on the D&C and Church history,1998年8月11日〕3)

その他の資料

「その他の資料」の項では,研究をさらに深められるよう,説教,記事,その他の情報を提供しています。

障がいのある人のための情報

障がいがあるためにこの資料の活用が難しい場合,ほかの資料がないか,教師に問い合わせてください。別の形式で作成した生徒用資料はinstitute.lds.org/coursesで入手できます。

意見と提案

この資料の長所や改善点について,ご意見やご提案がありましたら,下記までお寄せください。

Seminaries and Institutes of Religion Curriculum

50 E. North Temple Street

Salt Lake City, UT 84150-0008, USA

電子メール:ces-manuals@ldschurch.org

氏名,住所,所属ワード,ステークを明記し,本手引きの書名をご記入のうえ,ご意見・ご提案をお書きください。