信仰をもって歳を重ねる
晩婚の祝福と課題
筆者はアメリカ合衆国ユタ州在住です。
あらゆる年齢の人のための,夫婦のきずなを強くするための経験談とヒント。
年齢を重ねてからの結婚には,独特の紆余曲折が伴いがちです。それでも,信仰をもってこの道を歩むならば,夫婦は大きな喜びを見いだし,キリストのような特質を身につけることができるでしょう。この記事では,年齢を重ねてからロマンスを見つけた人たちに聞く3つの人生の教訓と,連れ子のいる再婚家族のための3つのヒントをご紹介します。以下の内容を分かち合うことで,中年以降に結婚したばかりの皆さんや結婚する時が来るのを待っている皆さんが,人生の旅で自分は一人ではないことに気づく助けになることを願っています。ここに挙げる簡潔な原則から,結婚歴が50年であろうと5か月であろうと,あらゆる夫婦のきずなを強めるためのアイデアが生まれることでしょう。
永遠の観点を持ち続ける
モナ(仮名)は,結婚に2度失敗した後,自分にはもう永遠のパートナーが見つかることはないだろうと思っていました。そんなとき,入所した老人ホームでボブと出会ったのです。二人は友達になり,モナはボブに福音を紹介しました。彼らが婚約したころ,ボブはがんと診断されました。ボブはモナに,それでもまだ自分と結婚したいかと尋ねました。
「もちろんよ」と,モナは言いました。「わたしはあなたと永遠の結婚をするの。この世だけの結婚ではないのよ。」
彼らは結婚し,ボブはバプテスマを受けました。二人とも車椅子に乗ったまま,神殿で結び固められました。モナは,その日ボブの周りには日の栄えの光があったと言っています。ボブはそれから半年間生き,愛する人との日々を喜びの中で過ごしました。モナは今,ボブと再び会える日を心待ちにしています。
コミュニケーションの取り方を練習する
アルバートと恋に落ちたとき,キャシーは最初の結婚生活で経験したような,互いに傷つけ合うコミュニケーションのパターンに陥ってしまうことが心配でした。そこで二人は一緒に結婚についてのクラスに参加し,次のことを学びました:
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相手の話に耳を傾ける練習をする。
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気持ちを正直に伝える。
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競争ではなく協力する。
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必要なときには,意見が異なることを認める。
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お金の管理について話し合う。
「実りある結婚生活を築くには練習が必要ですが,わたしたちは互いに愛し合っているので努力は苦になりません」とキャシーは言います。
愛をもって変化を乗り越える
アマンダは自分の祝福師の祝福に当惑していました。祝福文には,子供たちや孫たちに大きな影響を与えるようになると書いてありましたが,彼女は出産適齢期を過ぎており,結婚したこともなかったのです。やがてアマンダは,パイロットのパトリックと出会いました。二人は一緒に音楽を聴き,ゴルフを楽しみました。しばらくして,二人は結婚しました。
パトリックの最初の妻は亡くなっており,彼には3人の娘がいました。娘たちは母親を失ったことを悲しんでいましたが,じきにアマンダの愛に心を開くようになりました。歳月が過ぎました。
ある日,パトリックはフライトに出て行ったきり,戻って来ませんでした。何週間にも及ぶ捜索の末,飛行機は近くの湖で発見されました。アマンダは,パトリックの娘たちに残された親は自分だけだということを自覚しました。アマンダは娘たちを支え,互いに心を通わせ合うことに力を注ぎ,特に悲しみを乗り越える時期にはいっそうの努力を払いました。
今では,アマンダと義理の娘たちは強いきずなで結ばれています。娘たちは助言を求めて彼女に電話をかけ,ストレスの多い一日の終わりには,彼女と話したがります。謙遜さと感謝の気持ちをもって,アマンダは自分の祝福師の祝福が結局成就していることを実感しています。
再婚家族のための3つのヒント
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一緒に遊ぶ。テリーとルシンダは,どちらも2度目の結婚です。テリーの義理の息子はゴルフが大好きなので,家族は毎週,ゴルフデートに出かけます。ルシンダは,孫たちが遊びに来るときは,家の中に本やゲーム,パズルをそろえた特別なコーナーを用意します。
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忍耐強くある。キャシーとアルバートが結婚した後,キャシーの子供たちは,クリスマスに二人の家に来ることを拒否しました。二人は,それでもプレゼントを届け,孫たちを抱き締め,いつ来てくれても大歓迎だということを分かってもらおうと決めました。家族全員がアルバートのことが大好きになり,長期休暇には集まるようになるまでに,そう時間はかかりませんでした。
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つながることに力を入れるアマンダは,新しい孫たちにパソコン越しに物語を読み聞かせ,簡単な科学のレッスンまで用意します。また別の母親は,自分が中心になって,月に一度,国内の各地に住んでいる家族とのオンラインチャットを行っています。
新しい伴侶や子供たちのように,自分の生活の中に入って来る人たちを愛することは必ずしも簡単ではないかもしれませんが,結婚と新しい家族には,孤独を喜びに変える力があります。天の御父に慈愛の祝福を求めるならば,何歳になっても,救い主にお会いするふさわしさを身につけていくことができます。