祈りなさい,お父様はおられます
天のお父様がおられると知り,成長して天のお父様のようになれるように,そして天のお父様の愛を人々に示すことができるように,祈ることを皆さんにお勧めします。
兄弟姉妹の皆さん,わたしは今日,子供たちに話すようにという促しに従うことができ,大変うれしく思います。
子供たちの皆さん,世界中どこにいるかにかかわらず,皆さんに伝えたいことがあります。
天のお父様は皆さんを愛しておられます。皆さんは天のお父様の子供です。天のお父様は皆さんを御存じで,祝福したいと思っておられます。皆さんがお父様の愛を感じられるようにと,心から祈ります。
皆さんは,プレゼントをもらうのが好きですか。天のお父様が皆さんを助けるために与えてくださった,特別なプレゼントについてお話ししたいと思います。それは,祈りです。祈りは,何とすばらしい祝福でしょう。わたしたちは天のお父様に,いつでもどこにいても祈ることができます。
イエス様は地上におられたときに,祈りなさいと教えられました。こう言われたのです。「求めなさい,そうすれば,与えられるであろう。」1
皆さんは,どんなプレゼントを祈り求めますか。たくさんありますが,今日は3つお話ししましょう。
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知るために祈る
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成長するために祈る
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示すことができるように祈る
それぞれについて話しましょう。
1. 知るために祈る
皆さんは何を知る必要がありますか。
初等協会の子供たちが世界中で歌っている,祈りについての歌があります。質問で始まる歌です。どの歌か分かりますか。わたしには勇気がないので,この場では歌えませんが,こういった歌詞です。
「お父様,子供たちの,祈りを聞いてくださるの。」2
姿は見えなくても天のお父様はほんとうにおられます。どうすればそれが分かるのでしょうか。
ラッセル・M・ネルソン大管長は,このように勧めています。「天の御父に心を注ぎ出してください。……その後で耳を傾けてください。」3心に感じる気持ちや,頭に浮かぶ思いを,大切にしてください。4
天のお父様は栄光に満ちた骨肉の体をお持ちで,皆さんの霊のお父様です。天のお父様はあらゆる力を持ち,すべてを御存じなので,御自分のすべての子供たちを見ておられ5,すべての祈りを聞き,それにこたえることがおできになります。天のお父様がそばにいて愛しておられることを,皆さんは自分で知ることができます。
天のお父様が実在しておられ自分が愛されていることが分かると,勇気と希望をもって生活することができます。「祈りなさい,話しなさい。お父様は聞いています。」6
一人ぼっちだと感じたことはありますか。孫娘のアシュリーが6歳のときのことです。ある日校庭に出ると,自分だけ一緒に遊ぶ友達がいませんでした。自分はどうでもいい人間で,自分を見てくれる人なんていないんだと感じながら立っていると,ある思いが頭に浮かびました。「待って。一人ぼっちじゃない。キリストがいる!」アシュリーは校庭の真ん中でひざまずき,腕を組んで天のお父様に祈りました。目を開けると同い年の女の子が立っていて,「遊ぼう」と言ってくれました。アシュリーはそのとき,「わたしたちは主にとって大切な存在であり,決して一人ぼっちではない」ということが分かりました。
人生でつらいことが起こっている理由や,祈り求めた祝福が受けられない理由を知りたくなることがあるかもしれません。多くの場合,天のお父様に尋ねる一番良い質問は,「なぜですか」ではなく,「すべきことは何ですか」なのです。
ニーファイとその家族が荒れ野を旅していて食べる物がなくなってしまったときのことを,皆さんは覚えていますか。ニーファイは,お兄さんたちと一緒に食べ物となる獲物を狩りに行ったときに弓を折ってしまいました。しかし,ニーファイは,「なぜですか」とは尋ねませんでした。
新しい弓を作り,どこへ行けば食糧を得られるか,お父さんのリーハイに尋ねたのです。リーハイが祈ると,主はニーファイがどこへ行けばよいかを示してくださいました。7自分には何ができるのですか,何が学べるのですかと尋ねるならば,天のお父様は導いてくださいます。
2. 成長するために祈る
天のお父様はわたしたちの成長を助けたいと思っておられます。わたしたちをとても愛しているので,生きる道を示すために御子イエス・キリストを遣わしてくださいました。8イエス様は苦しまれ,亡くなり,復活されました。それは,わたしたちが罪を赦され,成長して主のようになれるようにするためです。
皆さんは,忍耐する力と正直な心,どちらの特質を伸ばしたいですか。もしくは,能力を伸ばしたいと思いますか。内気で,もっと勇敢になりたいと思っている人もいるかもしれません。「祈りなさい,……お父様は〔おられ〕ます!」9御霊によって,皆さんの心は変わり,強さを得られます。
最近友達になったジョナは,こう書いています。「わたしは朝学校に行く途中で緊張することがよくあります。遅刻しないか,忘れ物をしていないか,テストは大丈夫か,と心配になります。10歳のとき,わたしはお母さんと一緒に学校に行く車の中で祈るようになりました。必要な助けをお願いして,家族のためにも祈ります。また,自分が感謝していることについても考えます。〔天のお父様に祈ることは〕すごく助けになりました。車を降りてすぐにではないこともありますが,教室に着くころには穏やかな気持ちになっています。」10
ジョナの信仰は日々の祈りと,前進することにより成長しています。
3. 示すことができるように祈る
天のお父様の愛を人に示せるように,助けを求めて祈ることができます。11天のお父様は御霊を通して,皆さんが悲しんでいる人に気づき,彼らを癒せるよう助けてくださいます。だれかを赦すことによって,皆さんがお父様の愛を示すことができるよう,助けてくださいます。だれかのために奉仕し,その人が神の子であることを伝える勇気を与えてくださいます。皆さんも,皆さんと同じようにほかの人が,イエス様と天のお父様のことを知り,御二方を愛するようになるのを助けることができます。12
わたしは,父が末日聖徒イエス・キリスト教会の会員になるよう,生涯にわたって祈り続けました。まだ子供でしたが,父がどれほどたくさん祝福を受けられるかを知っていました。家族が永遠に結び固められるという祝福を受けることができるのです。家族も友人もわたしも,父のためによく祈りましたが,父は教会に入りませんでした。天のお父様は,だれにも選択を強いられません。13別の方法で祈りにこたえてくださいます。
受けることのできる年齢になったとき,わたしは祝福師の祝福を受けました。祝福師は祝福の中で,天で家族が一緒にいられるようにするために,わたしができる最善のことは,イエス・キリストの福音の良い模範になることだと教えてくれました。それは,わたしにできることでした。
父は86歳で亡くなりました。亡くなって5日後,わたしは神聖な喜びを感じました。父がイエス・キリストの福音の祝福を受けたいと望んでいることを,天のお父様は御霊を通して知らせてくださったのです。姉や弟たちと一緒に神殿の聖壇の周りにひざまずいて両親に結び固められた日のことを,わたしは決して忘れないでしょう。わたしは初等協会のころからこの祝福を求めて祈り始めましたが,その祝福を受けたのは,おばあさんになってからでした。
もしかしたら,家族や愛する人たちのために祝福を祈り求めている方がいるかもしれません。諦めないでください!天のお父様は,皆さんに何ができるかを示してくださるでしょう。
心の思いを天のお父様に話してください。14お父様の助けを心から求めるなら,神の御霊を受けて導かれるでしょう。15毎日祈ることにより,天のお父様とイエス・キリストへの愛で胸が満たされます。すると,一生御二方に従いたいと思うようになります。
アフリカや南アメリカ,アジア,ヨーロッパ,北アメリカ,オーストラリアのすべての子供たちが毎日祈ったらどうなるでしょうか。想像してみてください。世界中の人々がもっと神の愛で祝福されるようになります!
天のお父様がおられると知り,成長して天のお父様のようになれるように,そして天のお父様の愛を人々に示すことができるように,祈ることを皆さんにお勧めします。お父様が生きておられ,皆さんを愛しておられることを知っています。「祈りなさい,……お父様は〔おられ〕ます。」イエス・キリストの聖なる御名により,アーメン。