「学習者が自分の学びに責任を持てるよう助ける」『教師養成スキル:熱心に学ぶよう招く』
「学習者が自分の学びに責任を持てるよう助ける」,『教師養成スキル:熱心に学ぶよう招く』
学習者が自分の学びに責任を持てるよう助ける。
スキル
すべてのコメントや質問に教師が答える傾向を退け,生徒に答えてもらうよう招く。
定義する
教師は,生徒が教師に代わって,あるいは教師が口を開く前に,教室で互いに意見を交わすことを習慣にしてもらうことで,熱心に学ぶよう招くことができます。生徒からの意見や質問に対して生徒同士で各自の考えを共有できるよう教師が配慮することで,学習者自身に焦点が当たり,話し合いがより興味深い,生徒参加型のものとなります。この習慣を築く一つの方法として,生徒が教師に代わって,あるいは教師が意見を言う前に,ほかの生徒が言ったことについて考えや印象について話すよう促す質問を教師がすることです。
例
生徒の意見や質問に対する考えを分かち合うようクラスの生徒を招く質問の例を幾つか紹介します。
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拓也兄弟が今言ってくれたことに関連する経験について話してくれる人はいますか。
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響子姉妹のコメントについて,どのような点に驚きましたか。あるいは印象に残りましたか。
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聡志兄弟が今言ってくれたことについて証をしてくれる人はいますか。
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その質問について深く考える中で,学んだことについて何か分かち合えることはありますか。
練習する
次の各シナリオにおいて,生徒の質問やコメントに対して意見を述べる代わりに,例として挙げられている質問を一つ選ぶか,もしくは自分で質問を考え,クラスの生徒に尋ねてみましょう。
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クラスで静香は,「感じる思いが促しなのか,それとも自分の思いなのか,どうすれば分かるでしょうか」と尋ねました。
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旧約聖書のレッスンの中で,裕太郎は,「イスラエルの民が何度も主に背を向けたにもかかわらず,主がイスラエルに悔い改めてご自身のもとに戻って来るよう招いておられるのは,とても驚くべきことだと思います」と発言しました。
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最近のクラスでの生徒のコメントや質問について考えてみてください。このスキルを使って,どのように対応できるでしょうか。
話し合う,または深く考える
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生徒がクラスで意見を述べるときに,自分がいつもどのように対応しているか考えてください。
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自分が意見を述べる代わりに,あるいは自分が意見を述べる前に,生徒同士で意見を共有してもらうようにすることで,どのような良い結果が生まれるでしょうか。
取り入れる
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次のレッスンを準備する際に,生徒が互いに意見を交わし合うことができるよう,質問例の中から幾つか選ぶか,または自分で幾つか考えてみましょう。
さらに深く知る
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「救い主は,人々が自分の学びに責任を持てるよう助けられた」(『救い主の方法で教える』24-25「熱心に学ぶよう招く」内)
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中央幹部との夕べ—べドナー長老との対話(ビデオ),ChurchofJesusChrist.org