第13課
バプテスマの聖約
目的
バプテスマを受けるときに天父と聖約を交わすことを理解させる。
準備
教師へ-このレッスンを4歳,5歳,6歳の子供たちに教えるときにはかなりの変更を加える必要があるので,子供たちがバプテスマを受ける直前まで教えるのを待った方がよい。
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モーサヤ18:8-10とアルマ7:15-16を祈りをもって研究する。
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次のカードを用意する。
いましめにしたがう
つみをゆるしてくださる
せいれいのたまもの
えいえんにかみとともにすむ
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以下のような細長い紙を作り,文字を書いておく。
わたしはやくそくします
天のお父さまはやくそくしてくださいます
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「バプテスマ」(『子供の歌集』54)を歌うか歌詞を朗読できるように準備する。
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教材
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モルモン書
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「やくそくをまもれます」と書いた紙のバッジ(人数分)
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男の子と女の子の切り抜き絵(3-1と3-2)
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カードを入れる紙袋
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黒板,チョーク,黒板ふき
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CTRの盾と指輪
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絵3-13「バプテスマを受ける少年」;3-10「最初の示現」(『福音の視覚資料セット』403);3-23「聖文を読む子供」;3-24「祈る子供」;3-25「教会に行く」;3-26「
什 分 の一を納める子供」;3-27「三輪車を仲良く使う」;3-28「正義を選ぶ」
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レッスンで用いる「楽しい活動」の準備をする。
レッスン
子供に開会の祈りをさせる。
宿題を出していれば,その確認をする。
約束と聖約
注意を引くための活動
一人の子供に手伝わせる。その子供に,言うとおりにしたら特別なものをあげると言う。そして,「2回回って先生と握手する」ような単純なことをするように言う。また,するときには一生懸命するように約束させる。それから,言ったとおりのことを実際にしてもらう。終わったら,「先生も約束を守りましょう」と言って,「わたしはやくそくをまもれます」と書いた紙のバッジを胸にピンで留める。そして,教師も子供も両方とも約束が守れたことを指摘する。それから同じことを繰り返して全員がバッジをもらえるようにする。
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わたしたちは何を約束したでしょうか。
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約束を守ったときにどんなことが起きたでしょうか。
物語
次の話を自分の言葉で紹介する。
正くんが,遊びに行こうとすると,お母さんがりんごの入った袋を持ってきました。
「通りを下った所の山川さんにこのりんごを渡さなくちゃならないの。持っていってくれない?」とお母さんが言いました。
「いいよ」と正くんは言って袋を受け取りました。
「遊ぶ前に渡してね。りんごを落とさないよう気をつけてね」とお母さんは注意しました。「ちゃんと山川さんに渡すのよ。」
「うん,約束するよ」と正くんは言いました。
りんごの袋を持って家を出ると,二人の友達が正くんを待っていました。ちょうどゲームを始めたところで,正くんにも仲間に入ってほしいと言います。
「まずこの袋を渡してこなくちゃ」と正くんは答えました。
すると一人の男の子が言いました。「そんなの後でできるよ。1時間しか遊べないから,今始めないとだめなんだよ。」
「だめ。これ先にしなくちゃ。お母さんと約束したからね。」
歩きながら正くんは,りんごの入った袋をぶらぶらさせました。でもそのとき,約束を思い出しました。「袋を高く振り上げたら,りんごが落ちて傷ついてしまう。大切にしなきゃ。」正くんは袋をしっかり抱えて山川さんの家に急ぎました。
山川さんに袋を渡した正くんはにっこりしました。
物語についての話し合い
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正くんはお母さんと何を約束しましたか。
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正くんは約束を守った後どんな気持ちがしたと思いますか。
黒板を使った話し合い
黒板に「やくそく」と書き,どういう意味だと思うか子供たちに尋ねる。
あなたが何かをすると同意したり,すると言ったりするときに,あなたは約束をするということを指摘する。
事例を使った話し合い
子供たちに,別の約束-お互いの約束というものがあるということを話す。次の話をよく聞いて,美恵ちゃんとお父さんがお互いにどんな約束をしたか言えるようにする。
美恵ちゃんは町にやって来たサーカスを見に連れて行ってくれるようにお父さんに頼みました。お父さんは「昨日の風で木の葉がたくさん落ちたから,
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美恵ちゃんの約束は何でしたか。
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お父さんの約束は何でしたか。
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もし美恵ちゃんが約束を破ったら,お父さんは約束を果たしてくれるでしょうか。(いいえ)
黒板を使った話し合い
黒板に「せいやく」と書く。子供たちと一緒に読む。
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聖約とは何ですか。
聖約とはお互いの約束であることを説明する。あなたがだれかと聖約を交わすならば,あなたはあることをすると同意し,相手もあることをすると同意する。つまり二人がお互いに約束を交わすことである。
わたしたちはバプテスマのときに聖約を交わす
聖句を使った話し合い
8歳になると,とても重要な聖約を交わすことができる。どなたと聖約を交わすのか,またどのように交わすのか言えるように,次の聖句をよく聞かせる。アルマ7:15を「来て,……進んで」から読んで説明する。
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この聖句によると,あなたはだれと聖約を交わしますか。(天父)
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天父と聖約を交わしたことを示すために何をしなければなりませんか。(バプテスマを受ける)
絵を使った話し合い
絵3-13「バプテスマを受ける少年」を見せる。わたしたちが話してきた聖約はバプテスマの聖約と呼ばれている。バプテスマを受けることによって,わたしたちは天父と聖約を交わすことを示すのである。わたしたちが約束し,天父も約束してくださる。
歌
子供と「バプテスマ」を歌うか,歌詞を朗読する。
バプテスマのヨハネに
イエスさまこられ
ヨルダンのかわにはいり
バプテスマをうけた
カードと話し合い
次の事柄について説明したうえで質問をする。子供たちにできるだけ多く説明させる。必要に応じて助ける。話し合いの間に適当なカードを見せる。それから,折り畳んで,紙袋に入れる。
わたしたちはバプテスマを受けるとき,戒めに従うことを天のお父様と約束します。(カードを見せる)
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イエス様の戒めを幾つか挙げてください。
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わたしたちはバプテスマを受けるとき,天のお父様とどんな約束をしますか。(戒めに従うこと)
これはわたしたちの側の聖約です。もしわたしたちが約束を守れば,天のお父様は,わたしたちが悔い改めたときに
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天のお父様の聖約とは何ですか。(悔い改めたときに赦してくださる。聖霊の賜物を下さる。永遠に天のお父様ととも住まわせてくださる)
活動
絵3-10「最初の示現」と男の子と女の子の切り抜き絵を見せる。子供たちに絵の中から天父がどれかを当てさせる。次に,細長い紙に書いた文を読み,一人の子供に「わたしはやくそくします」の方の紙を切り抜き絵のそばに置かせる。また,もう一人の子供に「天のお父さまはやくそくしてくださいます」の方の紙を「最初の示現」の絵のそばに置かせる。次に,子供たち一人一人に袋の中からカードを取らせ,読んだ後でどちらかの紙の前に置かせる。全員に少なくとも1回順番が回るまで繰り返す。二つのリストを見比べて,わたしたちが守ると約束する戒めには初等協会や家庭で学んだイエス・キリストの教えが含まれていることを指摘する。
まとめ
絵
戒めを表す6つの絵(3-23から3-28)とCTRの盾,CTRの指輪を見せる。子供たち皆を愛し,それぞれの絵とCTRの盾が何の戒めを表しているか答えさせる。(絵は聖文を読むこと,祈り,教会に行くこと,
子供たち一人一人にCTRの指輪を見せて,指輪を見るときはいつも天父との約束を考えるように勧める。子供たちは,バプテスマを受けるということは戒めを守ると約束することも含まれることを理解しなければならない。
教師の
約束を守ることの大切さ,特に天父と交わした約束を守ることの大切さを強調する。天父が子供たち一人一人を愛し,またバプテスマの聖約を通して約束されたものを,わたしたちに与えたいと望んでおられることを証する。子供たちに,約束したことを守ることによってバプテスマの聖約を交わす準備をするように勧める。
子供に閉会の祈りをさせる。
楽しい活動
次の活動の中からクラスの子供たちに最も適したものを選ぶ。選んだ活動はレッスンの一部として用いてもよいし,復習やまとめとして用いてもよい。詳しくは「教師へ」の「クラスの時間」の項を参照する。
子供たち一人一人に課末の「バプテスマのせいやく」を複写して渡す。書いてあることを子供たちと一緒に読み,線の引いてあるところに名前を書かせる。目につく所にはり,いつも見て考えるように勧める。
