「はじめに 『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』について」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
「はじめに 『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』について」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
はじめに 『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』について
宗教教育セミナリー・インスティテュートの目的は,「青少年とヤングアダルトが,イエス・キリストと主の回復された福音への改心を深め,神殿の祝福を受ける資格を得,天の御父とともに永遠の命にあずかるため,自分自身と自分の家族と周りの人々を備えることができるよう助けることです。」(「宗教教育セミナリー・インスティテュートの目的」「福音ライブラリー」)
この目的を達成できるよう,この手引きでは,旧約聖書のレッスンと「人生の備え」レッスンという2種類のレッスンを通して,生徒に様々な学習経験を提供しています。旧約聖書のレッスンは,『わたしに従ってきなさい—家庭と教会用』で毎週強調されている聖句ブロックに対応しています。「人生の備え」レッスンは,生徒がイエス・キリストから力を引き寄せ,主の教えを実践して人生の試練に備えることを学ぶのに役立ちます。
これら2種類のレッスンで示されている提案を活用し,御霊の指示に従うことによって,生徒が生活の様々な面でイエス・キリストの力に頼るよう助けることができます。また,彼らがイエス・キリストへの信仰をもって将来に備える手助けもできます。
この教師用手引きは,ChurchofJesusChrist.orgにあるオンライン版「福音ライブラリー」にあり,PDF版のダウンロードも可能です。印刷版のマニュアルは,地元のコーディネーターまたはプログラム管理者を通じてリクエストできます。
教えるための準備に役立つツール
以下のツールは,旧約聖書のレッスンと「人生の備え」レッスンの両方で,教える準備に役立ちます。
聖文
『わたしに従ってきなさい』の聖句ブロックと合わせて学習することは,生徒に教えるための大切な準備となります。この手引きに記載されている課のレッスンを行うために,教師は,定期的に聖文を研究し,聖霊との交わりを求める必要があります。そうすることで,御霊を通して天の御父が,生徒の必要を満たすためにこれらの教材をどのように使うかについて霊感を与えてくださると確信できます。
概要
概要は,旧約聖書の各週のレッスンのはじめと,「人生の備え」レッスンの各カテゴリーのはじめに示されています。これらの概要には,事前に教材を準備するのに役立つ,各課に特有の以下のような情報が掲載されています。
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課の目的(各課の紹介の最後の文にも含まれています)
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生徒の準備のアイデア
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実物を使った活動のリスト,配付資料,画像,ビデオ,その他事前に準備する必要のある資料
あなたが担当する,翌週のレッスンの週の概要を探してみてください。
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ここで,事前に知っておくと役立つ情報は何でしょうか。
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教える準備をするに当たって,その情報をどのように使用しますか。
教えるためのヒント
旧約聖書のレッスンの前にある各概要では教えるためのヒントとして,『救い主の方法で教える—家庭と教会で教えるすべての人のために』から,推奨される練習方法や原則を説明しています。これらのヒントは,次のアイコンで示されています:。準備ができたと感じたら,教えるときにこれらの練習と原則を実践してみてください。これらの提案を取り入れることは,教える能力を向上させるのに役立ちます。
教えるためのヒントのほとんどは,推奨される練習や原則をモデルにした課題を指し示しています。各課の訓練アイコンは,ヒントの使い方の例を強調しています。これらの訓練のヒントは,推奨されている練習や強調されている原則についてさらに学ぶのに役立つ『教師養成スキル』を中心にしたものです。これらの練習と原則を実践すると,教える能力を向上させるのに役立ちます。
次週に教える内容については,概要の中の「教えるためのヒント」を確認してください。
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この教えるための提案を,どのように練習すればよいでしょうか。
学習進度の提案
「人生の備え」レッスンの各課の概要には,学習進度の提案が含まれています。提案には,これらの課を学習要領のどこに組み込めばよいかのアイデアが記載されています。コーディネーターとプログラム管理者は,これらの提案を活用して学習進度ガイドを作成するとよいでしょう。
たとえば,自立を育むための概要にある学習進度の提案を参照してください。
生徒の準備
各概要には,生徒がレッスンに向けて思いと心を備えるのに役立つ提案も含まれています。週のはじめにこれらのアイデアを見直して,どれが生徒にとって一番役立つか,祈りをもって決めるとよいでしょう。生徒の準備の提案をすべて使用する必要はありません。アレンジを加えたり,独自のアイデアを出したりしてもかまいません。これらの提案は,レッスンの前日までには生徒に渡すように設計されています。
次週教える課の概要にある生徒の準備のアイデアを確認します。どのアイデアを活用するか,応用するか,あるいは使わないかを考えてください。生徒に準備をしてもらうことにした場合,その準備のアイデアをどうやって生徒に伝えますか。たとえば,その前のレッスンの最後に,口頭で伝えるか,掲示するかしてもよいでしょう。必要に応じて,Wiseまたはメッセージアプリを使って伝えることもできます。
学習活動案
各課には,学習体験にアプローチする方法のアイデアが含まれています。生徒ができるだけ最高の経験ができるように,この項の内容は,台本としてではなく,あくまでもガイドとして使用してください。セミナリー教師に召されたばかりの場合は,提案されている学習活動に忠実に従うことから始めるとよいかもしれません。経験を積むにつれ,この手引きの内容を生徒の必要に合わせて最適化する能力が磨かれることでしょう。
提案されている学習活動の多くは,学習帳を使って行うよう生徒を招いています。PDF版の学習帳は,ChurchofJesusChrist.org/si/seminary/manualsで入手できます。利用可能な地域では,生徒にはアプリ「福音ライブラリー」のノート機能を使って,各課のレッスンで,学習帳に書かれた質問に答えることもできます。
指導に関する指示
各課では,四角い枠内に教師への指示が書かれています。これらの指示は,レッスンで提案されている学習活動に備え,活用できるよう考えられています。また,学習活動の目的を説明したり,生徒の必要に合わせてレッスン内容を変更する方法を提案したりしています。これらの提案には,必要に応じて内容や活動を変更するための代替案,質問,活動などが含まれています。
近日中に教える予定のレッスンについて,「指導に関する指示」を確認してください。
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これらの指導に関する指示が,教える準備をするうえでどのように役立つかについて,どのようなことに気づきましたか。
そのほかのリソース
ほとんどの課には,最後にそのほかのリソースの項があります。この項には,学習を深めるための情報が記載されています。生徒が抱く可能性のある疑問や,その疑問に答えるのに役立つ教会指導者の言葉を見つけることができます。教会指導者の以下の言葉をレッスンに含めてもよいでしょう。このセクションは,「福音ライブラリー」アプリまたはChurchofJesusChrist.orgにあるオンライン版「福音ライブラリー」でのみ利用できます。「そのほかのリソース」の項は,教師用手引きのPDF版には含まれていません。
次回のレッスンに「そのほかのリソース」が含まれているか確認してください。
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このセクションに,生徒に紹介するとよいリソースがありますか。
補足学習活動
この項は,各課の最後にも掲載されており,学習体験にアプローチするための追加アイデアが記載されています。これらの学習活動には,レッスンで現在行っている活動を変更する方法や,その課に含まれていない資料を教える方法が含まれます。「補足学習活動」は,「福音ライブラリー」アプリまたはChurchofJesusChrist.orgの「福音ライブラリー」からオンラインでアクセスしている場合のみ,教師用手引きに掲載されています。この項は,教師用手引きのPDF版には掲載されていません。
今後の課に「補足学習活動」の項が掲載されている場合は,それらの活動を確認してください。
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各課のメインセクションに含まれている学習活動と一緒に,あるいはその代わりに用いるのが生徒にとって効果的だと思うものはありますか。
旧約聖書のレッスンと「人生の備え」レッスン
生徒は1年を通じて,旧約聖書のレッスンと「人生の備え」レッスンの両方を受けるべきです。以下の情報は,教師用手引きの各課の目的を理解するのに役立ちます。
旧約聖書のレッスン
旧約聖書のレッスンは,『わたしに従ってきなさい』で毎週強調されている聖句ブロックに対応しています。これらの課は,旧約聖書にある神の言葉を深く研究する機会を生徒に提供するものです。マスター教義の実践の課と学習評価の課は,この手引きの旧約聖書の課の項に含まれています。
マスター教義の実践の課
マスター教義の実践の課は,生徒がマスター教義の成果を達成できるように助けることを目的としています。これらの成果には,生徒が以下のことを行えるようにすることが含まれます。
霊的な知識を得るために神の原則を学び,応用する。
マスター教義聖句とマスター教義聖句が教えているイエス・キリストの福音の教義に精通する。
指定の聖句と,それらの聖句が教えるイエス・キリストの福音の教義に精通すると,生徒は以下のことができるようになります。
マスター教義聖句の中で教えられている教義を知り,理解する。
関連するマスター教義聖句を使って,教義を明確に説明する。
イエス・キリストの福音の教義と霊的な知識を得るための原則を,日々の選択において,また教義的,個人的,社会的,歴史的な問題や疑問に対処するときに応用する。
マスター教義聖句の場所を覚え,重要語句を暗記する。
マスター教義アプリは,生徒がマスター教義の成果の一部を達成するのに役立ちます。このアプリは,生徒がそれぞれのマスター教義聖句の場所と重要語句を暗記できるよう練習するためのものです。このアプリをクラスで使用し,可能であれば生徒に自分のデバイスにダウンロードしてもらうとよいでしょう。iOSおよびAndroidデバイスで利用できます。
マスター教義の目的について詳しくは,ChurchofJesusChrist.orgにある「マスター教義とは何でしょうか」(3:56)を見てください。
マスター教義の成果を生徒が達成できるよう助ける方法について詳しくは,『セミナリー教科課程の訓練』にある「マスター教義訓練」を参照してください。
学習評価の課
評価は,学習における重要な要素です。立ち止まって学習について振り返る機会は,生徒にとって有意義な経験となるでしょう。定期的な評価は,生徒が天の御父とイエス・キリストのようになることを目指して継続的に成長し,発展しようとする動機付けとなります。学習を評価することで,生徒は学習プロセスに積極的に参加するようになり,自分の学習に対してより責任を持つようになります。
学習評価の課では,生徒に,旧約聖書の重要な教義を説明し,天の御父の計画とイエス・キリストの福音に対する自分の気持ち,態度,望みを振り返る,学んでいることを実践し,イエス・キリストへの改心を深めるために取り組んでいる計画や目標を見直す機会を提供します。これらの課は,生徒が自分の成長を実感し,今後さらに進歩すべき分野を見つけるのに役立ちます。コースの単位を取得するには,生徒はコースの半期ごとに少なくとも一つの学習評価の課に参加しなければなりません。
学習評価の課の実施方法について詳しくは,『セミナリー教科課程の訓練』の「評価訓練」の項を参照してください。
「人生の備え」レッスン
「人生の備え」レッスンは,以下のようなときに,生徒が救い主の教えを応用する機会を提供します。
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難しい質問や人生における困難な状況に対処する。
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イエス・キリストと主の預言者の教えを用いて,霊感に基づいた選択をする。
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自分や家族を養うために自立を育む。
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心身ともにさらに健康になる。
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将来の教育や就職に備えるための計画を立てる。
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学校で成功するためのスキルを伸ばす。
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伝道や教会での奉仕に備える。
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神殿で聖約を交わして守る備えをする。
毎週,「人生の備え」レッスンを2回教えるようにしてください。週によって,それより多い週や少ない週があってもかまいませんが,可能な限り,平均して週に2回教えるようにしてください。これにより,生徒は年度内にすべての課を教わる機会が得られます。
コーディネーターまたはプログラム管理者から提供された学習進度ガイドを必ず入手してください。
「人生の備え」レッスンについて詳しくは,セミナリー教科課程の訓練の「『人生の備え』レッスンの訓練」の項を参照してください。