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集会所を提供するための原則と指針


集会所を提供するための原則と指針

「教会は,教会に入るすべての人が以下を行えるよう集会所を提供しています。

集会所は,地元の状況や必要に応じて,様々な形態をとることができます。」(『総合手引き—末日聖徒イエス・キリスト教会における奉仕』35.1)。以下の原則と指針は,地域とステークの指導者が,自分の地域の会員の必要に応じてこの目的を達成するうえで助けとなります。

注:本項では,「ステーク会長会」という言葉は,「地方部会長会」のことも指しています。

原則

統一と調整

教会員は,多種多様な政治的,社会的,経済的な状況の中で生活しています。また,ワードや支部の規模や指導者の数も様々です。こうした状況の違いから,適切な集会所を提供するには,地元に合わせた調整が必要となる場合があります。

すべての集会所は,礼拝行事と教会のプログラムを行うことのできる基本的な機能を備えているべきです。これには,全体集会やレッスンおよび活動を行うための場所が含まれます。地域会長会の裁量により,その他の適切な機能を含めることもできます。地域指導者は,承認された集会所の設計を地元の必要や状況に合わせて調整する際,賢明な判断を下します。

集会施設としては,会員の自宅,地元の学校,公民館,賃貸物件,教会が建設あるいは購入した建物,または地元の状況に基づいたその他の選択肢が考えられます。いずれも,適切で長期的な選択と見なすことができます。AV機器などのテクノロジーを利用することで,こうした調整が容易になる場合があります。

場所を提供する

地域および地元の神権指導者は,可能であれば集会所を最大限に活用するように努め,新たな場所を推薦することについては慎重であるようにします。出席者数の増加により,既存の施設の収容人数を超えた場合には,新たに集会所の場所を設けることができます。

無理のない財政計画

地域および地元の指導者は,集会所の必要に対して,経済的に適切で,長期的かつ持続可能な解決策を模索します。新たな場所は,敬虔さと威厳を示すものであり,控えめで,地元の周辺環境や建物の外観と調和したものであるべきです。また,適切な場合,地元で入手できる資材や設備,および家具類を活用するべきです。集会所の場所を提供し運営する過程が,その地域における教会の自立を強める助けとなるべきです。

指針

活用と近接

新たに集会所の場所を提供する前に,指導者は,妥当な移動時間内にある利用可能な集会所が収容人数いっぱいまで活用されていることを確認します。集会所は主の倉の一部であり,ステークの境界線とは関係なく活用されるべきです。地域施設管理職員が,利用可能な集会所の場所を特定するために指導者を手助けすることができます。

各地域は,会員にとって妥当な集会所までの移動時間を定めます。通常,ユニット内の大多数の会員にとって30分から45分を超えないのが妥当です。地域会長会は,地元の状況や交通費に応じて,地域における教会までの移動時間要件を調整することができます。

出席人数

各地域は,教会員の出席人数と選択可能な集会所の選択肢に応じて,提供する集会所の規模とタイプを決定します。地域と地元の指導者は,それが経済的に適切な,長期的かつ持続できる解決策であると判断して初めて,建設することを検討します。

什分の一完納率

集会所の建設もしくは購入に先立ち,該当するユニットにおける前年度の「什分の一完納成人活発会員」の比率が,地域(もしくは地域が複数の国にまたがる場合は,該当する国)における「什分の一完納成人活発会員」の平均比率の80%以上でなければなりません。また,地域会長会は,この什分の一完納率の要件を賃借およびその他の選択肢にも適用することができます。

集会所マスタープラン

教会を強めるために,地域は,集会所の場所を新たに設けるか移転する決定を行う前に長期のマスタープランを準備します。地域は決められたスケジュールに則り,そのマスタープランを提出します。このマスタープランに盛り込むべき重要な要素には,既存の集会所の活用率,成長予測,施設の戦略的配置計画,ユニットの境界線の変更,および無理のない財政計画が含まれます。集会所の必要と計画は,地域および調整評議会レベルで検討します。

その他の検討事項

ステークの事務所および集会

一般的に,ステークを創設する計画があり,ステークの事務所を既存の施設内に設けることができない場合,地域はステークの事務所を提供します。可能な限り,ステーク大会や活動,および評議会集会は既存あるいは賃借の場所を利用して行います。ステーク集会を行う際,既存の施設や賃借の場所の収容人数を超える場合は,収容人数を増やすためにAV機器のテクノロジーを用いることができます。

集会所施設年次計画

集会所の場所は,集会所施設年次計画によって財源が充てられます。地域会長会は,管理ビショップリックを通じて,年次計画を予算歳出委員会に提出します。

ビショップ室と書記室の増設

以下の指針は,既存の集会所にビショップ室や書記室を追加することを検討する際に,地元の指導者に情報を提供するものです。

指針:

  • 施設管理職員は,既存の集会所の場所の用途と収容能力についてさらによく把握するための利用調査を実施する手助けができる。

  • 事務所用に追加の場所を設ける前に,指導者は,利用可能なすべての教室とその他の場所を,事務所に変えられるか検討済みであることを確認する。

  • 書記室を共有することを検討する(例:1室を2ユニットで共有)。

  • 機密保持のため,必要に応じて防音設備を設置する(天井,壁,ドアなど)。これは,断熱材やサウンドマスキングシステムで実現可能。

アメリカ合衆国とカナダ内の地域職員および集会所施設職員は,現在および過去の標準的なプランの建物について,事務所のシナリオと見積もり費用について幾つか検討してきました。