2017
祝福師の祝福を理解する
2017年4月


祝福師の祝福を理解する

著者はそれぞれ,アメリカ合衆国イリノイ州とニューヨーク州に在住しています。

祝福文の内容をよく理解することで,あなたの人生のための指示を見つけられます。

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man with a map in a maze

「迷路の中の男」© Digital Vision Vections/Getty Images

人生は,航路の分からない海を行くようなものです。どの学校に行くべきだろうか。何を勉強すればよいのだろうか。伝道に出るべきだろうか。だれと結婚すべきなのだろうか。人生における決断を導く地図を与えられたとしたら,それに従いますか。

天の御父とイエス・キリストは,わたしたちの人生における指示を与えるために,祝福師の祝福という地図を下さいました。わたしたちには,自らの自由意志により決定する選択の自由という賜物が与えられてはいますが,祝福師の祝福は最大の幸福をもたらす道を明らかにしてくれます。

しかし,単に地図を持っているというだけでは不十分です。その地図を研究し,理解し,そこに示されていることを実践しなければなりません。同様に,わたしたち各人に与えられた人生のガイドである祝福師の祝福の中で使われている言語を理解するようになるにつれ,神の目から見たあなたは何者で,どんな人物になることができるのか理解できるようになります。

自分の血統を見いだす

何よりもまず,祝福師の祝福にはあなたの血統,つまりヤコブ(のちにイスラエルと呼ばれる)の十二部族のうちの具体的な部族が宣言されています。わたしたちは皆が文字どおりのヤコブの子孫ではありませんが,聖文は,教会員はイスラエルの家に養子縁組されていると教えています。「この福音を受け入れるすべての者はあなたの名によって呼ばれ,あなたの子孫と見なされ,立ち上がってあなたを父としてたたえるであろう。」(アブラハム2:10

アメリカ合衆国ユタ州のシェリサ・シュローペルはこう言っています。「自分がヤコブの家の一員だと知ることは,この人生の目的や教会で与えられる召しがなぜ自分に与えられているのかを理解する助けとなります。」

祝福文には,あなたの特定の部族に関連した祝福についても書かれています。例えば,多くの教会員がエフライムの部族に属していますが,この部族は回復された福音のメッセージを世界中に伝えるという特有の責任を担っています(申命記33:13-17教義と聖約133:26-34参照)。

個人的な助言を見つける

地図を適切に使えば,旅行者は迷うことはありません。同様に,この地上での旅においても,あなたの祝福文は人生における助言や指示を与えてくれるでしょう。祝福師の祝福は,単にあなたがすることを教えるのではなく,信仰をもってそれらに従えば,自分の人生におけるどの道が天の御父の御心に沿っているか分かるよう個人的な洞察を与えるものです。祝福文を研究し,主の御霊を招くような生活をするよう心がけるとき,安全さや,喜び,導きを見いだすことができます。

ペルー,リマのガブリエル・パレデスはこう言っています。「祝福の中で与えられている幾つかの助言は,自分の妻と結び固められた後で家族と一緒にしか実践できないものです。

最近,わたしたちはどのように自分たちの新しい家族を強め,築くかについて考えました。その答えは,祝福師の祝福を通して与えられました。祝福文では,家族の中で尊敬,寛容,愛を優先するように助言されています。これらは,イエス・キリストの福音の大切な土台となっているからです。

これに焦点を当てることにより,妻とわたしは問題を克服することができました。家族として時折試練もありますが,わたしたちは幸せです。主がわたしに約束された家族をどのようにすれば持てるのか,思い起こさせてくださっているように感じました。主は祝福師の祝福を通して語りかけられ,その助言は生活の中で生かすべきことだと知っています。」

勧告を心に留める

地図には途中にあるすべての危険な箇所に印が付いているわけではありませんが,幸いなことに,祝福師の祝福には人生の中でわたしたちを守るために警告が与えられています。これらの勧告には,サタンの影響からわたしたちを守ってくれるものもあります。どうすればわたしたちの中にある生まれながらの人を克服することができるかを気づかせてくれるものもあるかもしれません。

ユタ州のケイトリン・カーにとって,祝福師の祝福の中の勧告はすぐに理解できませんでしたが,後に祝福文を研究することで理解することができました。

「祝福師の祝福を受けたとき,耳当たりの良いことを言ってわたしを真理からそらせようとする人々について警告されました。わたしは教えられている教義を固く信じていたので,それについて特に感じることはありませんでした。

でも次の年,一見,公平性や愛に根ざしているように見えて,実はそうではない考えや価値観に直面しました。これらのメッセージは,メディアをはじめ,学校や親しい友達まで,あらゆるところから送られて来るようでした。これらの価値観が神の計画に反していると分かっていながらも,自分がこれらの新しい世の中の考えと教会の両方を支持したいと思うようになりました。すぐにわたしは,「だれも,ふたりの主人に兼ね仕えることはできない」(マタイ6:24)こと,また人の知恵に頼るべきではないということに気づきました。天の御父は,聖文を通してわたしの疑問を解消し,心と思いに平安を告げてくださいました。その結果,わたしの証は強まり,真実だと知っていることをさらに固く擁護するようになりました。」

賜物と才能を伸ばす

祝福師の祝福には,主が王国建設のために与えてくださっている霊的な賜物や才能についても述べられています。自分になじみのない才能について祝福文で述べられているのであれば,その才能を見いだし伸ばす機会がまだ訪れていなかったのかもしれません。熱心に探し求め,主の助けを受ければ,その才能やほかの多くの才能を身につけることができるようになります。

才能を伸ばすと,自分が主の業に貢献できるかけがえのない役割を認識できるようになります。アメリカ合衆国カリフォルニア州のヨハンナ・ブラックウェルは,ほかの人と自分を比べそうになるとき,祝福文の中の賜物と才能について深く考えます。「祝福師の祝福にある言葉を読むと,わたしが必要としていた,試練を克服し,主の業を速められるよう助けるための賜物に恵まれてきたことに気づかされます。

わたしの祝福文には,周りの人々を愛し,赦し,交わるための勇気を持つ能力について書かれています。これらの賜物を使ったとき主は,新しい人々や文化に出会い,関係を築きたいというさらに強い望みを持てるようにわたしを祝福してくださいました。その結果,わたしたちは皆,愛する天の御父の子供であるという証が強まり,さらにキリストのようになろうと努めながら,人々に仕えることができました。

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約束されている祝福を求める

最後に,祝福師の祝福には,わたしたちが忠実であり続ければ与えられる天の御父が約束してくださった祝福が明らかにされています。これらの約束がいつ成就するかは分かりませんが,福音に従順に生活しているかぎり,この世または次の世でそれらは成就することを知ることができます。

アメリカ合衆国ネバダ州のセルジオ・グティエレスは,将来のキャリアについて不安になるときはいつでも,祝福師の祝福に書かれている約束に頼っています。「将来がはっきりせず心配になるときはありますが,祝福文には,いつもわたしの心を落ち着かせてくれる約束があります。この約束は,わたしが精いっぱい働き,忠実でいるかぎり,家族を支え,教会で奉仕するのに必要なリソースが与えられるということを理解する助けとなっています。どんな仕事をしていくのかまだはっきり分かりませんが,この約束があるので信仰と自信を持つことができます。

自分に対する天の御父の御心は何だろうかと考えたことがあるのは,あなただけではありません。主は,あなたが人生において多くの分岐点に直面することを理解しておられます。ですから,主はあなたの人生と主の福音が調和するように個人的な地図を与えてくださいました。祝福師の祝福は,わたしたちのために決定を下してくれるわけではありませんが,個人の啓示へと導いてくれます。祝福師の祝福を通して,自分の部族を知ることでイスラエルを集合させるための主の計画にどのように自分が携わるのかを示されます。個人的な助言,勧告,約束が与えられ,御父に仕えるために与えられた独自の賜物や才能が分かるのです。祝福文にあるこれらのすべての要素に従って生活しようと努力するかぎり,自分の決断が主の御心と一致していると知ることができるでしょう。