レッスンに変更を加えるには

生徒を教える教師

教会が制作したレッスン手引きでは教会の教義が純粋に保たれるようにするために細心の注意が払われている。レッスン手引きは,教会の集会などで教える指針を定め,また,福音のテーマを原則に関して一貫した見解を示している。あなたは手引きの教えと指針に忠実でなければならない。しかしながら,……生徒の必要と状況に合わせてレッスンを変えることができる。」(『教師,その大いなる召し』1999年,102強調付加)

教会が提供するレッスン教材は,あらゆる生徒を教えるために欠かすことのできない資料です。レッスン教材を状況に合わせて変えることによって,個々の生徒をさらに効果的に教える助けとすることができます。あなたは教師として,様々な点で変更を加えることができます。

  • どのくらいの援助を生徒に与えるか調整する。

    例:クラスメートが生徒の隣に座ってその生徒が文字を読む助けができるようにする。

  • クラスで使う教材を簡単なものにする。

    例:複数の聖句をまとめて取り上げるのではなく,一つの重要な語句または2,3の重要な言葉に的を絞ってレッスンする。

  • 別の方法を使ってレッスンの内容を伝える。

    例:レッスンを補足する内容の歌を歌ったり,絵を使って概念を提示したりする。

  • 課題の難度を調整する。

    例:クラスのだれもが答えられる質問をする。

障がいを持つ生徒に何ができないのかを理解するのは大切ですが,その生徒ができる事柄に目を向けることの方がより有益です。一人の生徒のために変更を加えたレッスン教材が,ほかの多くの生徒のためにも役立つことがよくあります。

クラスでの活動の用意をする際には,はっきりとした目的を持つことが大切です。生徒たちに最も役に立つ原則を見つけてください。

レッスンに変更を加える際に考慮すべきその他の事柄。

  • クラスでの活動に全員を参加させる方法を見つける。

    例:障がいを持つ会員に,クラス会長会で奉仕したり紙を配ったりすることを依頼する。

  • 写真,ビデオ,物などの視覚教材を補助として使い,難しい概念を生徒が理解できるようにする。

    例:「福音の視覚資料集」「福音の視覚資料セット」または教会機関誌に出ている絵を使う。

  • 生徒たちがすでに理解している事柄に関連付けて,新しい概念を理解できるようにする。

    例:スポーツに興味がある生徒には,スポーツに関係のあるたとえを使って原則を教える。

  • その生徒がレッスンにうまく参加できるよう,事前に生徒が用意できるように助ける。

    レッスンの概略を説明しておく。または,聖句を伝えて,事前に読んでおけるようにする。

  • 変更を加えるとしても,クラスメートの前で不必要に特定の生徒だけが目立つような方法を取らないように心掛ける。

    例:一つの章について意見を言い合うのがいいか,それとも紙に意見を書くのがいいか,クラスの各生徒に選ばせる。

モルモン書物語』は,目で見て学ぶ生徒や基本的な読む力のある生徒のために役立つものとして良い例です。教会の資料は音声,大活字,点字,アメリカ手話など様々な形式で出ています。

主は「[わたしたち]が理解できるように」話してくださり(2ニーファイ31:3),「ここにも少し,そこにも少しと,教えに教え,訓戒に訓戒を加え」ながら知識を与えてくださいます(2ニーファイ28:30)。わたしたちも生徒の一人一人が理解できるように福音を教える努力をするときに,生徒の証しは強まります。

追加として,このウェブサイトの障がいの種類にある各障がいへのリンクには,それぞれの教え方のヒントが載せてあります。

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