へブル7－13章

「すでに現れた祝福の大祭司」

ヘブル7－13章を読むときに，ヘブル人の聖徒たちに対する主のメッセージは何であったか深く考えてみてください。また，あなたとあなたが教える人々に対する主のメッセージを見つけてください。

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クラスの前に，クラスの何人かの参加者に，ヘブル7－13章から，「まごころをもって信仰の確信に満たされつつ，みまえに近づ〔く〕」のに役立つ節を紹介する準備をしてきてもらいます（ヘブル10：22）。

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ヘブル7：1－22

メルキゼデク神権の聖約と祝福にふさわしい生活をすることで昇栄に至る。

この章を研究する一つの方法は，クラスの参加者に，メルキゼデク神権に関する真実の声明を幾つかホワイトボードに書いてもらうことです（参考として，『真理を守る』182－183ページの「メルキゼデク神権」の項を読んでもらうとよいでしょう）。その後，ヘブル7：1－22から，ホワイトボードに書かれている声明を裏付ける言葉を見つけてもらうとよいでしょう。また，『聖句ガイド』を使って，そのほかの裏付けとなる聖句を見つけてもらってもよいでしょう。
ヘブル7：11で，パウロは次のように尋ねています。「なんの必要があって，なお，『アロンに等しい』と呼ばれない，別な『メルキゼデクに等しい』祭司が立てられるのであるか。」言い換えれば，アロン神権に加えてメルキゼデク神権が必要なのはどうしてか，ということです。クラスの参加者に，『真理を守る』の「アロン神権」と「メルキゼデク神権」の項から考えられる答えを見つけてもらうとよいでしょう。また，これら二つの神権があることで受けている祝福についてよく考えてもらってもよいでしょう（「その他のリソース」にあるシェリー・L・デュー姉妹の言葉も参照）。クラスの参加者はこれらの祝福をどのように経験してきたでしょうか。

ヘブル8－10章

古代の儀式も現代の儀式もイエス・キリストを指し示している。

わたしたちは動物の犠牲をささげませんが，今日，儀式に参加します。その儀式は，古代と同じように，わたしたちをキリストに向かわせ，また「各個人の生活に天の祝福と力が流れ込むことのできる，認可された経路となる」ものです（デビッド・A・ベドナー「いつも罪の赦しを保つ」『リアホナ』2016年5月号，59－60）。ヘブル8－10章に述べられている古代の儀式とそれらの象徴的な意味に関する詳細を幾つか一緒に研究するとよいでしょう。例えば，雄牛とやぎは何を表しているでしょうか（ヘブル9：13－14参照）。大祭司はだれを表しているでしょうか（ヘブル9：24－26参照）。ビデオ「犠牲と聖餐」（LDS.org）が役立つでしょう。現代の儀式はわたしたちをどのように祝福しており，どのようにわたしたちがイエス・キリストに心を向けるのに役立ってきたでしょうか。これらの儀式をもっと有意義で，救い主に焦点を当てたものとするために，何ができますか。

ヘブル10：34－38；11章

信仰は，神の約束を信頼することを求める。

クラスの参加者に，信仰についてのパウロの教えを理解する助けとして，初めに，信仰を一文でどのように説明することができるか考えてもらうとよいでしょう。その後，ヘブル11：1でパウロが述べている定義をクラスで読み，話し合います。次いで，クラスを小グループに分けて，各グループに，ヘブル11章に述べられている人々の一人を研究するよう割り当てるとよいでしょう。『聖句ガイド』を用いて旧約聖書にあるその人の経験を確認してもらい，その後，各グループの代表者に，グループで見つけたことをクラスで発表してもらうとよいでしょう。これらの人は，「望んでいる事がらを確信し〔た〕」と感じたことをどのように示したでしょうか。クラスの参加者は，信仰篤い人についてほかのどのような例を紹介できるでしょうか。まだ果たされていない約束を信じて信仰を働かせたことはありますか。
クラスの参加者がヘブル11章から信仰について学ぶ助けとして，ゲームを用いると楽しいかもしれません。例えば，クラスを二つのチームに分けて，ヘブル11章の中で答えられている信仰に関する質問をするとよいでしょう（例については「その他のリソース」を参照）。聖文から裏付けとなる答えを最初に見つけたチームが1点を獲得します。クラスの参加者に，これらの節から信仰についてもっとよく理解するのに役立つ何を学べるか話し合ってもらいます。
ヘブル10：34－38；11章に述べられている信仰に関するパウロの教えを研究した後，ほかの資料から信仰について学ぶことは，クラスの参加者にとって有益でしょう。クラスの数人に，事前に，信仰に関する次のような質問について研究する割り当てを与えるとよいでしょう：信仰とは何ですか。どのようにして信仰を育めばよいでしょうか。信仰を働かせるときに，どのような方法で祝福されるでしょうか。信仰を働かせようとしないとき，どのようなことが起こるでしょうか。その後，学んだことをクラスで紹介してもらうとよいでしょう。あるいは，クラスの参加者に，グループで一緒に答えを見つけてもらってもよいでしょう。アルマ32：21－43；エテル12章；「信仰」『福音のテーマ』topics.lds.org；『聖句ガイド』「信仰」の項も資料として用いることができます。クラスの参加者に，学んだことを紹介してもらった後，信仰を強めるために行えることを考えてもらいます。クラスの参加者数人に考えを分かちあってもらいます。
信仰を「捨てる」ようにとの誘惑を受けたヘブル人の聖徒たちへの勧告は，証を得ようと懸命に努力しているクラスの参加者にとって価値があるでしょう。この勧告を見つけるために，クラスの参加者に，ヘブル10：34－38と「その他のリソース」にあるジェフリー・R・ホランド長老の言葉を読んでもらいます。今日の世の人々が主と主の福音に対する確信を放棄したのは，なぜでしょうか（ヘブル10：35参照）。「神の……約束のものを受ける」信仰と自信を築き維持するために，何をすることができるでしょうか（ヘブル10：36）。

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家庭で学ぶよう励ます

クラスの参加者は，ヤコブの手紙1：5を読んで最初の示現を受けるに至ったジョセフ・スミスの経験をよく知っているかもしれません。クラスの参加者に，今週，ヤコブのもっと広義のメッセージという文脈の中でヤコブの手紙1：5を読みながら，それについて新たな理解を見つけるように勧めます。

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その他のリソース

へブル7－13章

ヘブル11章からの信仰に関する質問。

ヘブル11章で，信仰はどのように定義されていますか（1節参照）。
信仰によって，アベルは何をすることができましたか（4節参照）。
ヘブル11章によれば，信仰がなければ，何ができないでしょうか（6節参照）。
信仰によって，アブラハムは何を待ち望むように促されましたか（10節参照）。
イサクは信仰をもって何を行いましたか（20節参照）。
信仰によって，モーセは何を拒むように促されましたか（24－27節参照）。

メルキゼデク神権の祝福はすべての人に及ぶ。

元中央扶助協会会長会の顧問であったシェリー・L・デュー姉妹は次のように言っています。「男性でも女性でも，神権の祝福は義にかなったすべての人に与えられます。わたしたちには，聖霊と個人の啓示，そして神殿でエンダウメントを受け，力を『帯びて』出て行く機会が与えられています。神権の力はすべての義にかなった人を癒し，守り，暗黒の力に抵抗する力を与えてくれます。」（「人が独りでいるのはよくない」『リアホナ』2002年1月号，14）

「確信を放棄してはいけない。」

ジェフリー・R・ホランド長老は次のように教えています。

「それは確かにつらい戦いです。教会に入る前，教会に入ろうとしている間，そして教会に入ってからも問題は起きます。このような状態は常に起きています。しかし，たじろいではならないとパウロは言います。ろうばいしたり，たじろいだりしてはなりません。自信をなくしてはなりません。かつてあなたがどのように感じたかを忘れてはなりません。あなたの経験した事柄に不審の念を抱いてはなりません。……

大切な決断を下す際に注意すべき事柄やよく考えなければならないことがあるのはもちろんですが，光に照らされた後に，良いものから目をそらさせようとする誘惑に注意してください。以前，ある事柄について祈り，信頼したとき，それが正しいものであったならば，その正しさは今も変わりません。たとえ圧力を受けても諦めてはなりません。……自分の疑念を正面から見つめてください。恐れを克服してください。『だから，あなたがたは自分の持っている確信を放棄してはいけ』ません。道を踏み外すことなく，あなたの前に繰り広げられる麗しい人生に目を向けてください。」（「確信を放棄してはいけない」『リアホナ』2000年6月号，38）

レッスンを改善する

まず，聖文を読む。聖文をあなたの研究と準備のための第一の資料とするべきです。現代の預言者たちの言葉によって，標準聖典を補足することができます（『救い主の方法で教える』17参照）。