ミニスタリングを喜ばしいものとする
    脚注

    ミニスタリングの原則

    ミニスタリングを喜ばしいものとする

    愛をもって奉仕すると,奉仕をする側も受ける側も喜びを感じます。

    Jesus with the leper

    Time for the One,マイケル・スペンサー・パーカー画

    この世で幸福を求めるとき,まるでランニングマシンの上を走っているような気がすることがあります。走っても走っても,どこにもたどり着かないように感じるからです。ミニスタリングを行うことを考えると,しなければならないことが増えるだけだと感じる人もいます。

    しかし,天の御父はわたしたちが喜びを味わうことを望み,こう言われました。「人が存在するのは喜びを得るためである。」(2ニーファイ2:25)そして救い主は,人々に仕えることが自身と人の生活に喜びをもたらすうえで欠かすことのできないものである,と教えられました。

    喜びとは何か

    喜びは「大いに楽しく幸福な気持ち」1と定義されています。末日の預言者たちは喜びの源と喜びを見つける方法を明らかにしています。「わたしたちが感じる幸せは,生活の状況ではなく,生活の中で何に目を向けるかに懸かっているのです」とラッセル・M・ネルソン大管長は述べています。「喜びは〔イエス・キリスト〕に由来し,キリストのおかげでもたらされるものです。主はすべての喜びの源であられます。」2

    ミニスタリングは喜びをもたらす

    リーハイが命の木の実を食べたとき,彼の心は「非常に大きな喜びに満たされ」ました(1ニーファイ8:12)。そして何よりも先に,愛する者たちにもその実を食べてほしいと願ったのです。

    進んでミニスタリングを行うとき,わたしたちにも相手にもこのような喜びがもたらされます。主につながっているときに結ぶ実は,わたしたちに満ちみちる喜びをもたらす助けとなる,と救い主は弟子たちにお教えになりました(ヨハネ15:1-11参照)。人に仕え,その人を主のもとに導くよう努めることによって主の業を行えば,それは喜ばしい経験となり得ます(ルカ15:7アルマ29:9教義と聖約18:1650:22参照)。試練や苦しみに直面しているときでさえ,この喜びを味わうことができます(2コリント7:4コロサイ1:11参照)。

    死すべき世において真の喜びをもたらす最も大いなる源は,一つには奉仕を通して見いだせることを,救い主は完璧な模範によって示してくださいました。救い主のように心に慈愛と愛をもって兄弟姉妹にミニスタリングを行うとき,わたしたちは単なる幸せ以上の喜びを経験することができます。

    「進んで〔ミニスタリング〕を受け入れるなら,……わたしたちはさらにシオンの民のようになり,弟子としての道を歩む中で手を差し伸べた人々とともに,この上ない喜びを感じることでしょう」と中央扶助協会会長のジーン・B・ビンガム姉妹は教えています。3

    どうしたらミニスタリングをさらに喜ばしいものにできるか

    ミニスタリングをよりいっそう喜ばしいものにする方法はたくさんあります。アイデアを幾つか紹介しましょう。

    1. ミニスタリングを行う目的を理解する。ミニスタリングを行う理由はいろいろありますが,究極的には,「人の不死不滅と永遠の命をもたらす」という神の目的に沿うものであるべきです(モーセ1:39)。聖約の道を歩めるよう人々を助けるというラッセル・M・ネルソン大管長の招きを受け入れれば,神の業に携わる喜びを見いだすことができます。4(ミニスタリングの目的について詳しくは『リアホナ』2019年1月号の「ミニスタリングの原則—目的がミニスタリングを変える」を参照)

    2. 課せられた任務と捉えるのではなく,人を重視したミニスタリングにする。トーマス・S・モンソン大管長はしばしば次のように教えました。「愛すべき人よりも,解決すべき問題の方を重要視しないでください。」5ミニスタリングの意義は人を愛することにあるのであって,何をするかではありません。救い主のように愛せるようになるにつれ,人に仕えることから来る喜びをさらに受けやすくなるでしょう。

    3. ミニスタリングを簡素化する。十二使徒定員会会長代理のM・ラッセル・バラード会長は次のように述べています。「簡単で小さなことによって偉大なことが成し遂げられます。……わたしたちの小さくて簡単な親切な行いや奉仕も,積もり積もって,天の御父への愛に満ちた人生,主イエス・キリストの業への献身的な働きに満ちた人生,互いに助け合う度に感じる平安と喜びに満ちた人生になるのです。」6

    4. ミニスタリングのストレスをなくす。あなたの責任はだれかの救いを勝ち取ることではありません。それはその人と主との問題です。わたしたちの責任はその人を愛し,救い主であるイエス・キリストに目を向けるように助けることです。

    Jesus with children

    「エマオへの道」ウェンディー・ケラー画

    奉仕の喜びを先送りにしない

    人は時に必要な助けを求めるのをためらいます。だからこそ,奉仕を申し出ることが何よりも必要とされる場合があります。しかし,親切の押し売りもよくありません。ミニスタリングを行う前に許可を求めるのがよいでしょう。

    十二使徒定員会のディーター・F・ウークトドルフ長老は,水ぼうそうにかかったシングルマザーについて話しました。その人は自分だけでなく子供たちも病気になってしまいました。いつもきれいにしていた家は散らかり放題で,汚れた皿や洗濯物が山積みになっていました。

    まったくどうしたらいいか分からないと感じたちょうどそのとき,扶助協会の姉妹たちが玄関のドアをたたきました。姉妹たちは「手伝えることがあったら連絡してください」とは言いませんでした。状況を見て素早く行動に移ったのです。

    「台所や部屋を片付け,家に光と澄んだ空気を入れ,それから,友人に電話をして必要な食料品を持って来てもらいました。ひと仕事終えた彼女たちがあいさつをして立ち去ったとき,この若い母親の目には感謝と愛の涙が浮かんでいました。」7

    与える側も受ける側もともに喜びの温もりを感じたのでした。

    生活に喜びを育む

    自らの生活に喜びと平安と充足感を育めば育むほど,ミニスタリングを行う相手とより多くを分かち合えるようになるでしょう。喜びは聖霊を通して来るものであり(ガラテヤ5:22教義と聖約11:13参照),わたしたちが祈り求め(教義と聖約136:29参照),生活に招き入れることのできるものです。以下に自身の生活で喜びを深めるアイデアを幾つか紹介します。

    1. 受けた恵みを数え上げる。人生を振り返りながら,神が祝福してくださった事柄を日記に書き留めましょう。8周りにある良いことに気づきましょう。9喜びを感じられない理由に注目し,その解決策またはその理由自体をよりよく理解する方法を書き留めましょう。この復活祭の季節に時間を取り,救い主とよりいっそう密接につながる方法を探し求めましょう(教義と聖約101:36参照)。

    2. マインドフルネス(瞑想)を実践する。静かに瞑想しているときの方が喜びを感じやすいものです。10喜びをもたらすものに,しっかりと耳を傾けてください(歴代上16:15参照)。マインドフルネスを実践するには,ソーシャルメディアから遠ざかる時間が必要な場合があるかもしれません。11

    3. 他人と比較しない。比較は喜びを奪うと言われています。パウロは,「仲間同士で互にはかり合ったり,互に比べ合ったり〔する〕」人々は「知恵のない」人々であると警告しました(2コリント10:12)。

    4. 個人的な啓示を求める。救い主はこうお教えになりました。「あなたは求めれば,啓示の上に啓示を,知識の上に知識を受けて,数々の奥義と平和をもたらす事柄,すなわち喜びをもたらし永遠の命をもたらすものを知ることができるようになるであろう。」(教義と聖約42:61

    行動を促す

    どうしたらミニスタリングを通して生活に喜びを増し加えることができるでしょうか。

    1. “Joy,” en.oxforddictionaries.com

    2. ラッセル・M・ネルソン「喜び—霊的に生き抜く道」『リアホナ』2016年11月号,82参照

    3. ジーン・B・ビンガム「ミニスタリング—救い主のように」『リアホナ』2018年5月号,106-107

    4. ラッセル・M・ネルソン「ともに前進するにあたり」『リアホナ』2018年4月号,4-7参照

    5. トーマス・S・モンソン「人生の旅路に喜びを見いだす」『リアホナ』2008年11月号,86

    6. M・ラッセル・バラード「愛ある奉仕を通じて喜びを見いだす」『リアホナ』2011年5月号,49

    7. ディーター・F・ウークトドルフ「喜んで福音に生きる」『リアホナ』2014年11月号,120-123参照

    8. ヘンリー・B・アイリング「記憶にとどめ,覚えておきなさい」『リアホナ』2007年11月号,67-69参照

    9. ジーン・B・ビンガム「あなたがたの喜びが満ちあふれるためである」『リアホナ』2017年11月号,87参照

    10. ディーター・F・ウークトドルフ「最も大切な事柄について」『リアホナ』2010年11月号,21参照

    11. ゲーリー・E・スティーブンソン「霊的な日食」『リアホナ』2017年11月号,46参照