救い主の方法で教える
教師評議会の効果
筆者はスコットランド在住です。
教師評議会集会で聞いたある一言によって変わったのは，わたしの教え方だけではありませんでした。
教師評議会集会は，サンドラ・キャッテル（中央）の教える力を伸ばすのに役立っています。
わたしは年を取っているものですから，若い女性の教師に召されたとき，「え！どうしてわたしが……」と思いました。
若い女性の必要に合わせたレッスンをするために準備にかなりの労力をつぎ込みましたし，何を学んだのか，それをこの1週間でどう実践したのかを，若い女性に話してほしいと思っていました。しかし，わたしが質問しても，たいていは沈黙が返ってきました。
ワードで教師評議会が始まったばかりの頃，その集会の一つで，ある教師が自分もレッスン中に青少年に発言してもらうことが難しいと感じていると言いました。すると，別の教師がこう言ったのです。「それなら，沈黙を許してあげたらどうでしょう。」人は質問されても，少し考えてからでないと答えられないことがあります。
教師評議会集会でのこの言葉によって，わたしの教え方だけでなく，生徒も変わったのです。これについて，わたしはいろいろと考えました。次の若い女性のレッスンで，この1週間，どんな福音の原則を実践したかクラスの生徒たちに聞いてみました。いつものように沈黙が返ってきましたが，すぐに沈黙を破ろうとする代わりに，教師評議会集会で話し合ったことを思い出して，静かにこう言いました。「急いで答える必要はないのよ。」
そのとたんに，生徒は口を開き始めたのです。若い女性たちが意見を言い始め，すばらしい経験を話してくれました。教師評議会集会で沈黙について簡単な意見を言ってくれた教師に，感謝を伝えたくてたまらなくなりました。一つの原則を実践しただけでこんなに大きな効果がすぐに表れたのは，驚きでした。
しかし，これだけでなく，自分が学んできた他の原則も有効だと分かったのは，もう少し後になってからでした。集会後，ある若い女性の母親が彼女の娘がわたしのことを神から召されていると言っていたと教えてくれたのです。
その言葉を聞いてどんなにうれしかったか，言葉にできません。わたしはこう考えていました。「自分がこの若い女性たちに教えるべきことは何だろうか。」しかし，わたしは彼女たちに大事なことを実際に教えているはずなのです。わたしは目的があって召されています。そして，教師評議会はその目的を達成できるよう助けてくれます。