2010–2019
聖約の下にある家族
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聖約の下にある家族

皆さんの家族に与えられるものの中で,結び固めの祝福ほど大切なものはありません。

地上で神の神権を持つすべての者が招かれているこの集会に皆さんとともに集えたことに感謝しています。わたしたちは祝福されて,トーマス・S・モンソン大管長の管理の下でこの集会を開いています。モンソン大管長は,教会の大管長として生ける者の中でただ一人,家族を結び固め,永遠の命を得るために必要なすべての神権の儀式を結び固める鍵に対して責任を持つ人です。永遠の命は,神のあらゆる祝福の中で最も大いなるものです。

教会に再び活発になったある父親が今晩,この集会の話に耳を傾けています。それは,結び固めという保証が欲しいと心から望んでいるからです。この父親とその妻は,二人の幼い子供,自分たちの小さな息子と娘を愛しています。ほかの親と同じく,この父親も,次の言葉を読んで,天にある幸福を思い浮かべることができます。「ここ​で​わたしたち​の​間​に​ある​交わり​が,そこ​で​も​わたしたち​の​間​に​ある。ただし,その​交わり​に​は,わたしたち​が​今​享受​して​いない​​永遠​の​栄光​が​伴う。」1

今晩わたしたちと一緒に話を聞いているその父親は,どうすればその輝かしい目標に到達できるかを知っています。生易しい方法ではありません。そのことを彼はすでに知っています。イエス・キリストを信じる信仰を持ち,心から悔い改め,心の変化を経験する必要がありました。それができたのは,愛にあふれる主の赦しが感じられるよう助けてくれた優しいビショップのおかげです。

エンダウメントを受けるために聖なる神殿に参入したとき,さらにすばらしい変化が彼に起こりました。エンダウメントについては,この神権時代の最初の神殿で力を授けられた者たちに主が次のように説明しておられます。オハイオ州のカートランドで主は次のように言われました。

「この​ため​に,わたし​は,​オハイオ​へ​行く​よう​に​と​いう​戒め​を​あなたがた​に​与えた​の​で​ある。わたし​は​そこ​で​あなたがた​に​わたし​の​​律法​を​与えよう。あなたがた​は​そこ​で,高い​所​から​​力​を​授けられる​で​あろう。

そして,……わたし​に​は​備えて​ある​一つ​の​大いなる​業​が​ある。イスラエル​は​​救われ,わたし​は​自分​の​望む​所​に​彼ら​を​導く。そして,どの​よう​な​力​も​わたし​の​手​を​​とどめ​得ない​で​あろう。」2

最近教会に活発になったわたしのこの友人と,すべての神権者にとって,備えてある一つの大いなる​業​とは,わたしたちに託されたイスラエルの民の一部である自分の家族や,これから託される家族を救う働きを率先して行うことです。家族を救うためには神の聖なる神殿で,メルキゼデク神権の力によって家族が結び固められなければならないことを,わたしのこの友人とその妻は知っていました。

彼は結び固めの執行をわたしに頼んで来ました。友人とその妻は,できるだけ早く結び固めをしたいと思っていました。総大会を間近に控えた忙しいスケジュールの中,わたしは秘書と話し合っていちばんいい日を見つけるようその夫婦と彼らのビショップに伝えました。

結び固めを4月3日に設定したことを教会でこの父親から聞いたときのわたしの驚きと喜びを想像してみてください。それは,身を変えられた預言者エリヤが1836年にカートランド神殿に送られてジョセフ・スミスとオリバー・カウドリに結び固めの権能を授けた日です。この結び固めの鍵は今日教会にあり,時の終わりまで続きます。3

これは,主が次のように約束してペテロに授けた聖なる権能と同じ権能です。「わたしは,あなたに天国のかぎを授けよう。そして,あなたが地上でつなぐことは,天でもつながれ,あなたが地上で解くことは天でも解かれるであろう。」4

エリヤの再来は,神権を持つすべての人を祝福しました。ハロルド・B・リー長老は,総大会でジョセフ・フィールディング・スミス大管長の言葉を引用しながら,これについて分かりやすく話しています。よく聞いてください。「わたしも,ここにいる兄弟の皆さんも神権を持っています。わたしたちはメルキゼデク神権を受けています。これは,エリヤとその他の預言者が持っていた神権であり,ペテロ,ヤコブ,ヨハネが持っていた神権です。バプテスマを施す権能があり,按手によって聖霊の賜物を授け,ほかの人を聖任してこれらすべての儀式を行わせる権能があったとしても,結び固めの権能がなければわたしたちには何もできません。行った儀式に効力がないからです。」

スミス大管長は,続けてこう述べました。

「神の王国で昇栄するために不可欠な,より高度な儀式,さらに大いなる祝福は,……ある特定の場所でしか得ることができません。……そうした儀式を執行する権限は,鍵を持つ人から権能を受けないかぎり,いかなる人も持つことができません。……

……鍵を持つ教会の大管長が承認しないかぎり,この福音のどのような儀式を執行する権限も,この地上の人は持つことがないのです。大管長はわたしたち神権者に権能を与えました。そして彼はわたしたちの持つ神権の中に,結び固めの権能を含めました。そのようなことができるのは,大管長がその鍵を持っているからです。」5

ボイド・K・パッカー会長も結び固めの権能について書いたときに同じことを述べています。これらの言葉が確かであることを知っているのでわたしは心が安らぎます。4月3日に結び固めを受ける家族も同じように感じているでしょう。「ペテロは,この鍵を持つことになりました。結び固めの力,すなわち,地上でつなぎ,結び固め,解くことが,天でもそのとおりになるという権能でした。このもろもろの鍵は大管長,すなわち預言者,聖見者,啓示者が保持します。この神聖な結び固めの力が,今この教会にあります。この権能の意味を理解している人にとって,この権能ほど神聖なものはありません。また,この権能ほど大切に保持されてきたものはほかにありません。いつの時代においても,地上でこの結び固めの力を授けられた人は,比較的少数でした。現在では各神殿に結び固めの力を持つ兄弟たちがいますが,それでもそう多くはいません。そしてこの力は,預言者,聖見者,啓示者,末日聖徒イエス・キリスト教会の大管長からしか受けることができません。」6

エリヤが来たときには,神権に権能が与えられただけでなく,心が家族に向けられるようになりました。「エリヤの霊と力と召しとは,すなわち皆さんには啓示,儀式,神託,力,エンダウメントの鍵を持つ力があるということです。それは,メルキゼデク神権と地上における神の王国のすべてにかかわるものです。それは,神の王国に属するすべての儀式を受け,得,執行するためのものであり,先祖の心を子孫に,先祖すなわち天にいる人々に子孫の心を向けるためのものです。」7

わたしの友人とその家族は,すでに心を家族に向けています。皆さんも,今この集会でそのような気持ちになっているかもしれません。わたしもそうですが,皆さんも心に母親や父親の顔を思い浮かべたかもしれません。あるいは姉や妹,兄や弟,あるいは,娘や息子の顔を思い浮かべているかもしれません。

皆さんが思い浮かべた人は霊界にいるのかもしれませんし,遠い所にいるのかもしれません。しかし,彼らとは,神が尊ばれる神権の儀式によってすでに,あるいはこれから結び固めを受けることができるのですから,彼らとのつながりを確信し喜ぶことができます。

結び固められた家族の父親であるメルキゼデク神権者は,なすべきことを教えられています。皆さんの家族に与えられるものの中で,結び固めの祝福ほど大切なものはありません。神の神殿で交わした,あるいはこれから交わす結婚の聖約と家族の聖約を尊重すること以上に大切なことは何もないのです。

方法は簡単です。約束の聖なる御霊が,わたしたちの従順と犠牲を通して神殿の聖約が来世で実現するよう結び固めてくれることでしょう。ハロルド・B・リー大管長は,約束の聖なる御霊によって結び固められることの意味を,メルビン・J・バラード長老の言葉を引用して次のように説明しています。「わたしたちは人を欺くことができても,聖霊を欺くことはできません。そして,わたしたちが受けている祝福は,約束の聖なる御霊によって結び固められないかぎり永遠に続くことはないのです。聖霊は,人の思いと心を読み,彼らに宣言された祝福を承認して結び固めてくださる御方です。聖霊に承認されて初めて,結び固めは拘束力を持ち,有効となり,効力を発するのです。」8

アイリング姉妹とわたしがユタ州ローガン神殿で結び固められたとき,その約束の重大さをすべて理解していたわけではありませんでした。今でもそのすべての意味を理解しようと努めています。わたしは結婚生活をスタートした50年近く前に,家族の中にできるかぎり聖霊を招こうと決意しました。

若い父親だったとき,わたしは初めてジョセフ・フィールディング・スミス大管長に会いました。神殿で結び固められたわたしの心は妻と幼い子供たちに向いていました。大管長会室に呼ばれて行くと,そこでこの上ない確かな証が与えられました。ハロルド・B・リー管長は,彼のすぐ隣に座っていたスミス大管長について,「あなたは彼が神の預言者であると信じますか」とわたしに尋ねました。

スミス大管長は部屋に入って来たばかりで,まだ一言も話していませんでした。わたしは自分の心に降ってきた何かに促されて次のようにはっきりと答えられたことに永遠に感謝することでしょう。「彼が預言者であることを知っています。」わたしは,太陽が輝いているのと同じくらい確かに,彼が預言者であって,地上のすべての人のために神権による結び固めを行う権能を持っていることを知っていたのです。

この経験の後だったので,スミス大管長が1972年4月6日に総大会の部会で次の勧告を与えたとき,その言葉はわたしと妻の心に響きました。「家族のきずなを強め守るよう主は望んでおられます。父親が家族の長としてふさわしい地位を占めるようにとわたしたちは願っています。母親が夫を支え励まし,子供たちの光となるよう願っています。」9

天の御父と救い主のみもとに帰れるよう家族を励まし導くために,神権を持つ父親として皆さんにできることを4つ提案します。

第1に,わたしたちには神権の鍵があり,教会の大管長がその鍵を持っているという確かな証を得て,その証を保ってください。その証が得られるよう毎日祈ってください。祈りはこたえられて家族を導こうとする決意と望みが強くなり,奉仕の喜びが増し加わります。皆さんはさらに明るく楽天的になるでしょう。それは,妻と家族にとって大いなる祝福です。

2番目に必要なのは,妻を愛することです。必死で生きて行く中で,自分のことよりも妻のことを優先させるには,信仰と謙遜さが必要になります。ほかの人のために奉仕しながらも,妻と家族を扶養する責任があなたにはあります。時には精力も力も使い果たしてしまうかもしれません。年を取り,病気がちになると妻に手がかかるようになるかもしれません。そうなったとしても妻の幸せを優先するならば,妻への愛が深まることを約束します。

第3に,家族全員が互いに愛し合えるよう助けてください。エズラ・タフト・ベンソン大管長はこう教えています。

「永遠の見地に立って見れば, 救いは家族で取り組む事業です。……

子供にとって何にも増して必要なのは,自分が愛され,必要とされ,価値を認められていると心で感じ,理解することです。子供たちは,このことを繰り返し確信する必要があります。これは,明らかに両親が果たすべき務めです。そして最も頻繁に,最善の方法でこの務めを果たせるのは母親なのです。」10

愛されているという気持ちを与えてくれるもう一つの大切な源があります。それは,家族の中のほかの子供たちからの愛です。親のたゆまぬ努力と神の助けがあって初めて,兄弟姉妹は常に助け合うようになります。これが真実であることを,皆さんは自分の家族で経験して知っているはずです。 そして,義にかなったリーハイと妻サライアの家庭で起こった争いについてモルモン書の記録を読むたびに,確かにそのとおりだと思うのです。

彼らが家庭内の争いをうまく治めたことは,わたしたちにとって指針となります。リーハイとその妻は,イエス・キリストの福音を非常に上手に,しかも忍耐強く教えました。その結果,子孫は幾世代にもわたって,神と互いに対して心を和らげたのです。例えば,ニーファイとその他の人々は,敵であった家族のために記録を書き,手を差し伸べました。御霊は折にふれて何千人もの人々の心を和らげ,憎しみを愛に変えました。

父リーハイのように家族をうまく治める方法の一つは,家族の祈りを行い,家庭の夕べなどの家族の時間を取るよう導くことです。祈りの輪の中に祝福の必要な人がいて,その人のために祈ることができる場合には,祈る機会を子供に与えてください。特に兄弟間の不和の兆候を即座に察知し,自分勝手な行動を見逃さないでください。互いのために祈り,互いのために奉仕し合うならば,心は和らぎ,互いのことも両親のことも思いやることができるようになるでしょう。

第4に,戒める必要があるときに,主の方法で家族を導くことができます。わたしたちは主の方法で子供たちを正し,永遠の命に導くという義務を果たすことができます。

皆さんは次の言葉を覚えているかもしれません。しかし,日の栄えに行ったときと同じように相手に接することができるよう家族を備えるために,メルキゼデク神権者が力を発揮している様子は見たことはないかもしれません。皆さんはその言葉を覚えています。それはとても有名な言葉です。

「いかなる​力​も​影響​力​も,神権​に​よって​維持​する​こと​は​できない,あるいは​維持​す​べき​で​は​ない。ただ,​説得​に​より,​寛容​に​より,温厚​と​柔和​に​より,また​偽り​の​ない​愛​に​より,

優しさ​と​純粋​な​知識​に​よる。これら​は,​偽善​も​なく,偽り​も​なし​に,心​を​大いに​広げる​もの​で​ある。

聖霊​に​感じた​とき​は,その​とき​に​厳しく​​責め​なさい。そして​その後,あなた​の​責めた​人​が​あなた​を​敵視​しない​ため​に,その​人​に​いっそう​の​​愛​を​示し​なさい。

それ​は,あなた​の​誠実​が​死​の​縄目​より​も​強い​こと​を,その​人​が​知る​ため​で​ある。」11

そして次に,シオンの父親であるわたしたちにとって偉大な価値のある約束が与えられます。「聖霊​は​常に​あなた​の​伴侶​と​なり,あなた​の​笏​は​義​と​真理​の​不変​の​笏​と​なる​で​あろう。そして,あなた​の​​主権​は​永遠​の​主権​と​なり,それ​は​強いられる​こと​なく,とこしえ​に​いつまで​も,あなた​に​流れ込む​こと​で​あろう。」12

これはわたしたちには高い標準かもしれませんが,信仰をもって感情の起伏を抑え,高慢な気持ちをへりくだらせるならば,聖霊が認めてくださり,聖なる約束と聖約が確かに果たされるのです。

皆さんには,神権の鍵が再び送られてわたしたちとともにあるという信仰があります。その信仰を通して,愛のきずなで妻と結ばれ,主の助けを頂いて子供たちが互いに対しても両親に対しても心を向け,愛に導かれて御霊が促す方法で行いを正し,教え導くことができるでしょう。

イエスがキリストであり,わたしたちの救い主であられることを知っています。トーマス・S・モンソン大管長が今日地上にある神権のすべての鍵を持ち,それを行使してていることを証します。わたしはモンソン大管長を愛し,支持しています。わたしは皆さんを愛し,皆さんのために祈っています。イエス・キリストの聖なる御名によって,アーメン。

  1. 教義と聖約130:2

  2. 教義と聖約38:32-33

  3. ジョセフ・フィールディング・スミス, Sealing Power and Salvation, Brigham Young University Speeches of the Year (Jan. 12, 1971), speeches.byu.edu参照

  4. 4マタイ16:19

  5. ジョセフ・フィールディング・スミスの言葉,ハロルド・B・リー,Conference Report,1944年10月 ,75で引用

  6. ボイド・K・パッカー「聖なる神殿」『リアホナ』2010年10月号,34参照

  7. 『歴代大管長の教え:ジョセフ・スミス』11

  8. メルビン・J・バラードの言葉,ハロルド・B・リー,Conference Report,1970年10月,111で引用

  9. ジョセフ・フィールディング・スミス「聖徒と世の人々への勧告」『聖徒の道』1972年12月号,537参照

  10. エズラ・タフト・ベンソン「救い:家族で取り組む事業」『聖徒の道』1992年11月号,3,4

  11. 教義と聖約121:41-44

  12. 教義と聖約121:46