2010–2019
戦い止むまで


戦い止やむまで

神権を持つすべての男性の皆さん,さらに強く,献身的に福音を証あかししてください。悪とその権化であるサタンに対する証だけではなく,善と福音についての証と,神についての証をしてください。

感動的な賛美歌とリチャード・G・ヒンクレー長老の力強い祈りによってわたしの心にもたらされた御み霊たまを通して,今晩は,アロン神権を持つ若い男性の皆さんも含めて,兄弟の皆さんに対して率直にお話ししたいと思います。

わたしたちはジョセフ・スミスの最初の示現の重要性について話すとき,その直前に起こった恐怖の対決には触れないことがあります。少年ジョセフを滅ぼそうとした力,何としてでも示現を阻止しようとした力との対決です。サタンについてわたしたちは必要以上には話しませんし,わたしはサタンの話をすることを好みません。しかし,少年ジョセフのこの対決は,若い男性を含め,この大会を視聴しているあらゆる男性が心に留めておくべきことを示唆しています。

まず最初に,「ルシフェル」とか「偽りの父」とも呼ばれるサタンは,どのように呼ばれようとも悪の化身として実在するということです。いかなる場合もサタンの動機は悪意に満ちています。贖あがないの光が現れたり,人が真理について少しでも考えたりするとサタンは身を震わせます。次に,サタンは神の愛やイエス・キリストの贖しょく罪ざい,平和と救いの業に対して永遠に敵対するということです。サタンはこれらに反対して,時と場所を問わず力の限り戦います。自分が最後には敗北して追放されることを知っていますが,できるかぎり多くの人を道連れにする覚悟でいます。

では,永遠の命をかけたこの戦いで悪魔はどんな策を練ってくるのでしょうか。ここでまた,聖なる森でのジョセフの経験が参考になります。ルシフェルはこの後行われる回復の業を全面的に阻止するために「わたしの舌をしびれさせるほどの驚くべき力を振るったので,わたしは物を言うこともできなかった」とジョセフは記録しています。 1

今朝,ボイド・K・パッカー会長が教えたように,サタンは直接人の命を奪うことができません。これはサタンにできない多くの事柄の一つです。しかし,忠実な者たちの口を封じることができさえすれば,御み業わざをかなり阻むことができます。兄弟の皆さん,もしそうだとしたら,老いも若きも,この善と悪の戦いを危き惧ぐするすべての男性に,参戦して声を上げるようお願いします。これは戦いです。これからの時間,この戦いに人々を招集したいと思います。

「戦い止むまで」を何小節か歌う必要があるでしょうか。「われらは義勇の兵を待つ」 2 というくだりです。もちろん,兵を待つといっても,ありがたいことにこの場合,招集されてもライフルを撃ったり手りゅう弾を投げたりするよう求められることはありません。むしろ必要なのは,「神の口から出る一つ一つの言葉」 3 を武器として携えた大隊です。今晩わたしが望んでいるのは,自ら口をつぐむ宣教師ではなく,主の御霊と神権の力を携えて口を開き,語ることによって奇跡を起こす宣教師です。教会の初期の兄弟たちが教えたように,そのような言葉によって信仰の「最も力強い業が行われてきましたし,これからも行われることでしょう。」 4

特に,アロン神権を持つ若い男性の皆さんには,姿勢を正してよく聞くようお願いします。皆さんのために,スポーツにたとえてみましょう。若い男性の皆さん,この戦いは生死をかけた戦いです。わたしは皆さんの目の前に立ち,鼻と鼻を突き合わせ,皆さんのまゆ毛を焦がさんばかりの勢いで皆さんをたきつけます。切迫した試合でどうやってでも勝利しようというときのコーチのようにです。勝敗の行方は皆さんに懸かっているのですから,わたしはコーチとしてこう言います。「この試合で戦うためには,今よりも道徳的に清くならなければならない者がこの中に何人かいる。」善と悪の生死をかけた実際の戦いでは,誘惑に遭う度に敵と戦い,何事もなかったように救い主の側につくことはできません。若い友人の皆さん,そんな芸当はできないのです。神を欺くことはできません。

今夜,皆さんもわたしも困った状況にあります。将来宣教師になるべきアロン神権の年齢の若い男性は,教会の記録にすでに何千人も載っています。問題は,これらの執事や教師,祭司が活発に教会に集い続け,ふさわしさを備えて長老に聖任され,伝道に出られるよう育てることです。ですから,チームの一員である若い男性にはチームにとどまり,必要とされて試合場に入ったら,線の外に出ずに一生懸命戦ってほしいのです。わたしが知っている,ほとんどすべてのスポーツでは,床や地面に線が引いてあり,試合に出る人は線の中にいなければ戦うことができません。主も,この業で主とともに働くよう召す者に対して,ふさわしさの線を引いておられます。もしも宣教師自身が性的な背きに陥っていたり,不敬な言葉を使っていたり,ポルノグラフィーにおぼれたりしていて悔い改めていないとしたら,同じことを悔い改めるよう人に勧めることはできません。そのようなことはできないのです。そのような人は御霊を受けられません。悔い改めの言葉を語っても,その言葉は本人の首を絞めるだけです。そのような人は,リーハイが「禁じられた道」 5 と呼んだ道をさかのぼって「細くて狭い道」 6 へ人々を導くことなどできないのです。

しかし,皆さんには罪を克服する方法があります。将来皆さんが求道者に教えるものと同じ方法です。皆さんがどんな人であろうと,どんな罪を犯していようと,赦ゆるしを受けることができます。若い男性の皆さん,どんな背きに陥っていようと,皆さんは罪を捨て去ることができます。皆さんにはできます。これは「赦しの奇跡」であり,主イエス・キリストの贖罪の奇跡です。しかし,積極的に福音に従う決心をしないかぎり,また必要な場合には悔い改めをしないかぎり,罪を捨て去ることは不可能です。若い男性の皆さん,教会に活発に集い,清さを保つようお願いします。教会に活発に集い,清くなる必要があるならば,そのようにしてください。

さて,兄弟の皆さん,わたしたちは大胆に申し上げます。遠回しに言っても効果がないと思うからです。わたしたちが大胆に申し上げるのは,サタンが実在し,皆さんを滅ぼそうとねらっており,できるだけ若い人の心の中で荒れ狂おうとしているからです。ですから,わたしは皆さんの襟首をつかみ,声を振り絞ってこう叫びます。

聞けや,ときの声響くを

来たりて隊たいに入いれ 7

若い友人の皆さん,わたしたちにはなすべき業があります。数か月後,数年後には何十万人もの宣教師が必要になります。その多くは,聖任され,教会に活発に集い,清く,奉仕できるふさわしさを備えた膨大な人数のアロン神権者から出ることになるのです。

すでに伝道を終えた人や現在伝道中の人には,その献身的な働きと善意の行い,人々の生活に良い影響を与えてくれたことに感謝しています。また,伝道に出たいと切に思い,これまでずっとその望みを抱き続けてきたにもかかわらず,健康上の理由やその他自分にはどうすることもできない障害のために伝道に出ることのできない人たちがいることをわたしたちは知っています。そのような皆さんにはこの場を借りて敬意を表したいと思います。わたしたちは皆さんの望みを理解しており,その献身をたたえます。皆さんは「チームの一員」です。正当な理由で専任宣教師としての奉仕を免除されたとしても,ずっとチームの一員なのです。しかし,わたしたちはそれ以外の人々を必要としています。

では,メルキゼデク神権の兄弟たちに申し上げます。気持ち良く座って笑っている場合ではありません。話はまだ終わっていないのです。教会の伝道部では何千組もの夫婦宣教師をさらに必要としています。どの伝道部会長も夫婦宣教師を求めています。どこで奉仕する夫婦宣教師も,19歳の宣教師がどんなに優秀であれ,束になってかかってもかなわないほどの熟達した働きをしています。

さらに多くの夫婦が伝道に出られるようにするために,大管長会と十二使徒定員会は,伝道活動の中でこの50年間見られなかったほど大胆かつ寛大な変更を行いました。夫婦宣教師の住居費(住居費のみを言っています)があらかじめ定められた上限を超えた場合には教会の宣教師基金から補助するという通達が,今年5月,現職の神権指導者たちに送られました。何という祝福でしょう。夫婦宣教師が伝道中に負担する中で最も大きな出費に対して,天からの助けが与えられたのです。また,幹部の兄弟たちは,夫婦宣教師の任期を従来の18か月と24か月に加えて,6か月または12か月とすることもできるという決定を下しました。そして,もう一つ寛大な措置があります。夫婦は家族の緊急な要件のために,自費で短期間自宅に帰ることが許可されるようになったのです。また,戸別訪問しなければならないのか,19歳の宣教師と同じスケジュールで奉仕しなければならないのかと心配する必要はありません。夫婦宣教師の皆さんにそのようなことは求めません。しかし,皆さんにはできることがほかにたくさんあり,それらをどのように果たすかは,皆さん自身で決めることができるのです。

兄弟の皆さん,健康上の問題や家族の問題,経済的な事情から今すぐ伝道に出ることができない人や伝道に出ることそのものが不可能であるがいることは分かっています。しかし,ちょっと計画すれば伝道に出られる人はたくさんいます。

ビショップとステーク会長の皆さん,夫婦宣教師が必要とされていることを評議会や大会で話してください。集会のときには壇上の席に座って,心の中で祈りながら兄弟姉妹を見回し,宣教師の召しを受けるべき夫婦が分かるよう導きを求めてください。導きを感じたら本人と話し,伝道に出る日付を設定できるよう話し合ってください。兄弟の皆さん,伝道の話が指導者から出たら,自分はリクライニングチェアやテレビにしばらく別れを告げられるか,奥さんは孫としばらく離れることができるかどうか,奥さんと話してください。皆さんの小さくて愛らしい孫たちは心配ありません。家で孫と一緒にいてはできないことを,主への奉仕を通じて孫たちに世々限りなく伝えられるようになると,皆さんに約束します。「わたしたち家族は伝道に出る」という言葉以上に,祖父母が子孫に与えられるすばらしいプレゼントがあるでしょうか。

会員数も多く,全世界に広がるこのすばらしい教会の中で,行う必要があるのは伝道活動だけではありません。しかし,伝道活動以外に教会で行わなければならない事柄のほとんどは,初めてイエス・キリストの福音を聞いた人が教会に入るかどうかに左右されます。だからこそ,イエスが十二使徒にお与えになった最後の命令がこんなにも基本的なものだったことにもうなずけます。「それゆえに,あなたがたは行って,すべての国民を弟子として,父と子と聖霊との名によって,彼らにバプテスマを施し〔なさい。〕」 8 バプテスマの後初めて,家族の連帯感,青少年のプログラムや,神権に伴う約束や,神殿に至る儀式などその他の福音の祝福が完全に与えられるのです。これらの祝福はどれも,ニーファイが証あかししたように,「門を入……る」 9 まで得られません。永遠の命に至るにはこのようになすべきことがたくさんあります。ですから,その門を開いて人々を導き入れるためにもっと多くの宣教師が必要なのです。

老いも若きも,神権を持つすべての男性の皆さん,さらに強く,献身的に福音を証してください。悪とその権化であるサタンに対する証だけではなく,善と福音についての証と,神についての証をしてください。あらゆる年齢の兄弟の皆さん,舌を緩め,皆さんの言葉が「見いだす場所を知らないということだけで真理を得られずにいる」 10 人の生活の中で奇跡を起こすのを見てください。

急ぎ行ゆけ戦いくさに

真実を身によろい

誇りの旗掲かかげ

喜び進まん,わが家に 11

イエス・キリストの御名みなによって,アーメン。