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    「お母さん,わたしたちはクリスチャンなの?
    脚注
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    「お母さん,わたしたちはクリスチャンなの?

    わたしは回復された教会に改宗して以来,真の「キリストの教義」というさらなる知識にあずかることができたのですから,特別に恵まれたなクリスチャンだと言えます。

    キリスト教は,永遠の父なる神の独り子であるイエス・キリストの生涯,およびその務めを信奉しています。キリスト教会は世界の至る所にありますが,その教義は様々です。ある伝道部会長の娘で14歳になるコートニーは,高校に入学するとクラスメートたちからクリスチャンなのかどうか聞かれました。末日聖徒イエス・キリスト教会の通称を使って,「モルモンよ」と答えると,嘲ちょう笑しょうされたそうです。そこで,家に帰るなり母親に尋ねました。「お母さん,わたしたちはクリスチャンなの?」

    わたしは,この教会ではなく別の教会に集う熱心な信者の家庭で育ちました。わたしは生後間もなく洗礼を受けて,その教会の会員になりました。家族は毎週教会に行きましたし,わたしはきょうだいたちと,牧師が日曜日の礼拝行事を行うのを長年手伝っていました。また,家族は毎日集まって一緒に祈っていましたから,家族の祈りの大切さも学んでいました。わたしはいつかその教会の牧師になるつもりでした。わたしたちには,どこから見ても敬虔なクリスチャンだという自負がありました。

    ところが大学生のころに,救い主を中心にした信仰を持つ末日聖徒イエス・キリスト教会の会員と親しくなり,その教えに触れる機会がありました。この末日にイエス・キリストの福音が回復された,という教義を学び始めたのです。わたしはそれまで知らなかった真理を学び,人生も,福音に対する見方も変わりました。大いに研究し,祈り,信仰をはぐくんだ結果,この教会にしか見いだすことのできない,麗しい回復された真理を受け入れることにしました。

    回復された真理の中でわたしが最初に学んだのは,神会の属性でした。神会は3人の別個の御方から成るという真のキリストの教義は,聖書の時代には知られていました。神は幾つかの場面で,御自身の独り子イエスについて証あかししておられます。イエスがバプテスマを受けられたとき,神はこう言われました。「これはわたしの愛する子,わたしの心にかなう者である。」1イエス御自身も,父なる神について次のように証されました。「永遠の命とは,唯一の,まことの神でいますあなたと,また,あなたがつかわされたイエス・キリストとを知ることであります。」2わたしたちは次のことを知っています。イエスが亡くなって復活された後,ステパノは,「聖霊に満たされて,天を見つめていると,神の栄光が現れ,イエスが神の右に立っておられるのが見え〔ました〕。そこで,彼は『ああ,天が開けて,人の子が神の右に立っておいでになるのが見える』と言」いました。3このキリストの弟子が述べた神会についての証は実に印象的です。

    神についての知識,および神と御子と聖霊がそれぞれ別個の御方であられるという知識は,キリストと使徒たちの死後失われました。神会に関する混乱や誤った教義は,ニカイア(ニケーア)信条とコンスタンティノポリス公会議に由来しています。この会議では,神会とは3人の別個の御方から成るのではなく,ただ一人の神の中に存在する3つの人格を指すという三位一体説が宣言されました。キリスト教の改革を推し進めたプロテスタントの宗教改革者たちは,人の作ったこの教義に苦悩しました。わたしもそうでした。三位一体の教義を学んだのは青少年のころでしたが,わたしには理解できませんでした。

    しかし,預言者ジョセフ・スミスの経験した,最初の示現の中で明らかになった輝かしい真理はわたしにとって衝撃的でした。この真理を知らされてようやく,わたしは永遠の父なる神とその独り子の属性について真理を理解することができたのです。ジョセフは次のように宣言しています。「わたしは筆紙に尽くし難い輝きと栄光を持つ二人の御方がわたしの上の空中に立っておられるのを見た。すると,そのうちの御一方がわたしに語りかけ,わたしの名を呼び,別の御方を指して,『これはわたしの愛する子である。彼に聞きなさい』と言われた。」4この天の示現は,驚くべきものであると同時に分かりやすくて貴い,神とその御子に関する知識を再び地上に回復しました。その知識は,過去に学んだ三位一体の教義をわたしの心から一掃しました。人が作った教義には,神会に関して重大な誤りがありました。天から与えられた啓示がその誤りに取って代わったのです。わたしは神がわたしたちの天の御父であられることを知っています。その御子イエス・キリストはわたしの救い主です。聖霊は,御父と御子について証してくださいます。主イエス・キリストが復活されたことを,この末の日に神が人類に知らせてくださったことに深く感謝しています。救い主は生きていて,人に御姿みすがたを現し,語り,現代の預言者や使徒を通して御自身の教会の業を指示しておられます。主が教えてくださったこの真理はまことにすばらしいものです。主は良い羊飼いとして,今も御自分の羊を見守っておられます。

    この教会の求道者だったころ,回復された真理のうち2番目にわたしが学んだのは,聖文と啓示が新たに与えられるという教義でした。預言者イザヤは示現の中で1冊の書物を見ました。これは「不思議な驚くべきわざ」5とイザヤが宣言した業の一端を担う書物です。わたしは『モルモン書――イエス・キリストについてのもう一つの証』こそ,この書物であると証します。モルモン書は,キリストのみもとに来るようすべての人を招くために,神の預言者たちが書いた神聖な記録です。また,イエス・キリストの福音を完全な形で明らかにする助けとなる書物です。モルモン書には,救い主がお生まれになる前からキリストの御み名なを受けていた預言者やその他の忠実な教会員について書かれています。6この書物は,復活したキリストが人々に,この世にあって平安を得,来きたるべき世にあって永遠の救いを得るためには何をしなければならないかを説かれたことを告げています。主の御名を受け,御自身のようになりなさいという主の勧告に従おうと努めている人以上にクリスチャンと呼ぶにふさわしい人がいるでしょうか。

    ゴードン・B・ヒンクレー大管長は,「わたしには,クリスチャンたちがなぜこの書物を受け入れないのか,その理由が分かりません」7と言っています。わたしが初めてモルモン書を読んだのは21歳のときです。続いて,この書物が真実かどうか神に尋ねました。そして,平安を与える聖霊の力によって真実であることがはっきりと分かりました。8わたしは,モルモン書がイエス・キリストについての二つ目の証であることを知っています。この神聖な書物には,「わたしたちはキリストのことを話し,キリストのことを喜び,キリストのことを説教し,キリストのことを預言〔する〕」9という預言者の宣言が収められています。この宣言にわたしの証を付け加えます。わたしは,主がこれまでに語ってくださった御み言こと葉ば一つ一つに,そしてこれから語ってくださるであろう御言葉一つ一つに感謝しています。主が語られる御言葉は,わたしたちの渇きを潤してくれる命の水です。

    回復された福音の真理の中でわたしが理解するようになったもう一つの教えは,神権の権能,つまり神の御名によって働くための力の回復です。エリヤやモーセ,バプテスマのヨハネ,ペテロ,ヤコブ,ヨハネら古代の預言者や使徒がわたしたちの時代に神とキリストから遣わされ,神の神聖な神権が回復されました。この教会の神権者はだれでも,神権の系譜をイエス・キリストまでたどることができます。現在,教会を設立する鍵かぎを人間が持っており,人はキリストのみもとに来て,永遠に効力を及ぼす主の救いの儀式を受けることができます。10この教会がイエス・キリストの教会であることを証します。この教会は,真の神権の権能を与えられている唯一の教会です。この権能があるので,神聖な儀式を通して救いの鍵を行使できるのです。

    コートニーはこう尋ねました。「お母さん,わたしたちはクリスチャンなの?」末日聖徒イエス・キリスト教会の会員であるあなたは,確かにクリスチャンです。わたしもそうです。わたしは回復された教会に改宗して以来,真の「キリストの教義」11というさらなる知識にあずかることができたのですから,特別に恵まれた敬虔なクリスチャンだと言えます。回復された真理は,この教会にはイエス・キリストの完全な福音があると教えています。ほかの教会員と同様,現在のわたしは神会の属性を正しく理解しており,新たに与えられた聖文や啓示を読むことができ,神権の権能の祝福にあずかることができます。そうです,コートニー。わたしたちはクリスチャンです。わたしは,これまで述べてきたことが真実であることを証します。イエス・キリストの御名によって,アーメン。